刀の売買・譲渡について

 

■ 刀を買いたい ■

 

 刀は登録証が付いているものであれば、誰でも気軽に買い求めることができます。購入したからといって警察に届ける必要もなく、金庫などでの保管が義務づけられることもありません。晴れてご自身の所有となった刀を手に取って鑑賞すると、博物館や美術館でガラス越しに見るのとは全く違った印象がします。どうかじっくりご堪能ください。ただし、刀を買い求めたり、譲り受けたりした場合、一つだけやることがあります。入手した日から20日以内に、所有者変更届をする必要があります。決して難しい手続きではありません。もしこの届けを怠ったりすると、処罰の対象となりますので、必ず行いましょう。なお、刀剣の売買では個人間の取引はなるべく避け、信用ある専門の刀剣商から購入することをお勧めします。なぜかと言いますと、刀剣は同じ作者の作品でも、出来の良しあしや保存状態などの理由で価格に相当の開きがあります。根拠の不確かな価格で取引した後、トラブルになることがままあるので、注意しましょう。

 

 

■ 刀を売りたい ■

 

 銃砲刀剣類登録証の交付された刀なら、自由に売却・譲渡・相続することができます。登録証が付いていない、いわゆる無登録の刀は売却や譲渡、相続ができません。この状態の刀を取引すると、銃刀法違反で処罰の対象となりますので、登録証が付いていることを必ず確認しましょう。前述のように、刀は一振一振、状態によって価格が異なります。売却する際は、独断や素人同士の判断に頼るのでなく、組合加盟の刀剣商に相談されることをお勧めします。

 

 「やさしいかたな」 全国刀剣商協同組合:発行より