商品詳細

大刀剣市 カタログ掲載品

刀 (無銘) 相州行光(古刀最上作)

Katana [Soshu Yukimitsu]
特別保存刀剣
Tokubetsu Hozon Paper
No. F00321
白鞘 田野辺探山先生鞘書 金着一重鎺
(附)本阿弥長識古鞘
6,500,000

刃長 : 64.9cm(2尺1寸4分) 反り : 1.2cm(4分) 

元幅 : 2.8cm 先幅 : 2.1cm 元重 : 0.5cm 先重 : 0.45cm 

登録証:

東京都教育委員会
昭和26年3月16 日
国: 相模国 (神奈川県-中・西部)
時代: 鎌倉時代後期 嘉元頃 1303-1306年頃

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
特別保存刀剣鑑定書
令和7年5月28日
銘: (無銘)相州行光
形状 : 鎬造、庵棟、身幅やや広め、重ね尋常に、反り浅くつき、大鋒となる。
鍛 : 板目に、杢混じり、処々柾がかり、部分的に大肌となり、総体に肌立ちごころに、地沸微塵につき、地景太く繁く入り、鉄色黒味がかる。
刃文 : 直刃調に浅くのたれごころを帯び、小のたれ、互の目・小互の目など少しく交じり、足入り、匂深く、沸よくつき、金筋入り、砂流しかかる。
帽子 : 直ぐ調に浅くのたれて大丸風に返り、先さかんに掃きかける。
彫物 : 表裏に棒樋を掻き流す。
茎 : 大磨上、先切、鑢目勝手下がり、目釘孔三。

説明:

 相州行光は、正宗・則重等と共に師新藤五国光の創始した相州伝をさらに発展させ完成した。行光は正宗よりはやや先輩とみられ、現存する有銘作は短刀に限られている。作風は古来の刀剣書によると多彩で、直刃以外に乱れ刃や、まま皆焼があることなどが記されているが、無銘極めのものは直刃或は浅い穏やかな乱れ刃が多く、地刃は総じて新藤五風である。

 本阿弥長識翁の明治23年(1890)の古鞘では相州伝の最高峰である「相州正宗」極めとなっている。おそらくは、藩政時代には、いずれかの大名家にて「相州正宗」の刀として伝わったものであろう。後に田野辺探山先生はこの刀を同じ相州上工の「相州行光」と極められ、「幅広・大峰の姿態を呈し、焼刃には古備前・古伯耆を斟酌したる感ありて更に地刃に沸を一層強調し地景・金筋・湯走などを織成し沸出来の妙を発揮せり相州上工なるは明白なりて旧鞘にある本阿弥長識の正宗鑑も一案なれど姿の多様性を勘案すれば行光に擬せられる優品哉」と鞘書に記されている。刃文は、さらに一時代古い平末鎌初の古備前・古伯耆の作風を取り入れたような趣があり、さらに地刃には沸の働きを一段と強調して、地景・金筋・湯走りなどを織りなし、沸出来の美しさを存分に発揮している。相州伝の上工による作品であることは明白であり、旧鞘に記された本阿弥長識の正宗という鑑定も、一つの見解として十分に考えられる。しかし、大鋒の姿の多様性を考慮すると、行光の作とみなすのが妥当であり、優れた作品であると評価されている。地刃の沸づき、刃中の金筋・砂流し・湯走りなど相州伝の妙味を遺憾無く発揮され、部分的には相州正宗の雰囲気も感じられる優品である。

備考:

古刀最上作

 

本阿弥長識古鞘

「五郎入道正宗 長二尺一寸三分半表裏樋有之磨上無銘也 代金五百枚

明治二十三年庚寅八月日審定記之」

 

田野辺探山鞘書

「相州行光 大磨上無銘幅広・大峰の姿態を呈し焼刃には古備前・古伯耆を斟酌したる感ありて更に地刃に沸を一層強調し地景・金筋・湯走などを織成し沸出来の妙を発揮せり相州上工なるは明白なりて旧鞘にある本阿弥長識の正宗鑑も一案なれど姿の多様性を勘案すれば行光に擬せられる優品哉 長二尺一寸三分半 時在乙巳暦如月探山識(花押)」

詳細写真1
詳細写真2
詳細写真3
詳細写真4
詳細写真5
詳細写真6
詳細写真7
詳細写真8