商品詳細

大刀剣市 カタログ掲載品

刀 (無銘)長船兼光 (古刀最上作)(最上大業物)

Katana [Osafune Kanemitsu]
第24回特別重要刀剣
NBTHK Tokubetsu Jyuyo No.24
No. F00306
(附)古鞘 平井千葉師
白鞘 金着二重鎺
17,500,000

刃長 : 68.4cm(2尺2寸6分) 反り : 1.6cm(5分強) 

元幅 : 3.2cm 先幅 : 2.9cm 元重 : 0.55cm 先重 : 0.5cm 

登録証:

兵庫県教育委員会
昭和26年8月21日
国: 備前国 (岡山県-南東部)
時代: 南北朝時代中期 延文頃 1356-1360年頃

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
特別重要刀剣指定書
平成28年4月27日
銘: (無銘) 兼光
形状 : 鎬造、庵棟、身幅広く、元先の幅差目立たず、反り浅くつき、大鋒。
鍛 : 板目に杢交じり、地沸微塵に厚くつき、地景頻りに入り、極く淡く乱れ映り風の映り立つ。。
刃文 : のたれを基調に小互の目・尖りごころの刃・角張る刃など交じり、指表は幾分複雑に乱れ、腰元に小沸つき、部分的に金筋入り、小さな湯走り風の飛焼少しくかかる。
帽子 : 大きく乱れ込み、先焼詰める。
彫物 : 表裏に樋先がやや下がった棒樋を掻き流す。
茎 : 大磨上、先僅かに浅い刃上がりごころの栗知り、鑢目勝手下がり、目釘孔二、無銘。

説明:

備前長船の兼光は、景光に続く長船派の嫡流である。現存する年期作は鎌倉時代末期の元亨元年から南北朝期の貞治に及ぶ約四十五年の長きに亘っている。兼光の南北朝時代初期の康永頃までの作品は、太刀・短刀共に姿が尋常で、直刃調に互の目を交えたものか、或は片落ち風の互の目を焼いて、総じて父:景光風を踏襲した感のあるものであるが、貞和・観応頃から姿が大柄となり、それまでになかったのたれ主調の刃文が出現し、文和・延文頃にこれが多く見られる。

この刀は大磨上ながら身幅広く、元先の幅差が目立たず、大鋒が一段と延びた豪壮な体配を示し、鍛えは板目に杢交じり、地沸が微塵について、地景がうねるように頻りに入って豊富な働きを見せている。刃文は沸が殆ど目立たないものの、のたれを基調とした兼光独自の焼刃構成が殊に指表において顕著で、一方表は幾種類かの刃文がより目立って変化に富み見どころが多い。地刃共に極めて健全であり、まさに南北朝時代中期の延文・貞治型の体配はいかにも迫力があって貫禄も備わり、総じて優れた出来映えを示している。

備考:

古刀最上作

最上大業物

 

平井千葉師鞘書

「備前国長義 長サ弐尺弐寸六分有之 昭和拾壱子九月中院記之 平井千葉(花押)」

 

第24回特別重要刀剣指定品(第回重要刀剣指定品)

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