商品詳細
大刀剣市 カタログ掲載品 |
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脇指 (底銘) □正 (村正) (古刀最上作) Wakizashi [Sengo Muramasa]
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保存刀剣 NBTHK Hozon Paper
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No. F00303
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(附) 黒石目地塗鞘脇指拵
白鞘 銀着二重鎺 |
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刃長 : 37.2cm(1尺2寸2分強) 反り : 0.6cm(1分強) 元幅 : 2.7cm 元重 : 0.5cm |
登録証: 静岡県教育委員会令和4年1月18日 |
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鑑定書: (公)日本美術刀剣保存協会保存刀剣鑑定書 令和4年6月3日 |
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説明: 千子村正は、室町時代後期の伊勢国を代表する刀工で、同国桑名の地に在住した。現存する上限の年紀は文亀元年であり、以降も同名の継承が見られるが、通説では文亀を初代、天文を二代、天正を三代としており、その中、二代とされれているものが、最も技倆が優れ、作刀も多く現存し、且つ茎の銘字も流暢で巧みである。 村正の作刀は徳川家の忌避するところとなり、自然譜代の大名や幕臣の間には、帯用することを遠慮するようになったが、捨てきることは出来ず、なかには銘をつぶして全く無銘のようにしたものも多いが、改竄したものも多い。村正の「正」のみを残したもの、「正」の字を「忠」になおし「村忠」としたもの、「正」を「宗」になおして「村宗」としたもの、「正」字のみを残して「宗」字を足して「正宗」としたり、「広」字を足して「正広」としたり種々の例があって、当時の苦心のさまがうかがうことが出来るとともに、これ等によって封建時代の時代相の一端をも知ることが出来る貴重な資料である。 本作も、形状は、鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、反りつく。地鉄は、板目、総じてやや肌立ちごころに、処々ながれ、地沸厚くつき、地景入る。刃文は、元に腰刃風の大きなのたれを2つ焼き、その上は浅い小のたれ調に小互の目を少しく交じえ、足入り、匂深く、小沸よくつき、砂流し・刃縁に湯走りかかる。茎は、生ぶ、先細って入山形、鑢目勝手下がり、目釘孔二、「村正」と底銘が残されており、「村」の「木偏」を僅かにと「正」の字は概ね全体が看守され、棟を角に、刃棟を丸く仕立てるといった二代の典型的な作風をよく顕現し、資料的にも貴重な優品となっている。 附帯する黒色捻り巻鞘短刀拵も作品の格調を高らしめている。黒石目地塗鞘脇指拵の鐔の作者である金原政章は岩間信盧の弟子で遠江国(静岡県)浜松の出身である。制作年紀のある明治5年(1873)年の同時期の頃にこの拵も制作された可能性が考えられ、目貫の海老図は長寿を喜ぶ意味でもあり当時の所有者の健康長寿を願って制作されたものであろうか。 |
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備考: 古刀最上作
上研磨済み |