商品詳細

大刀剣市 カタログ掲載品

刀 丹波守吉道 (新刀上作)

為内藤九朗右衛門代々

Katana [Tanba_no_kami Yoshimichi 1st]
第12回特別重要刀剣
NBTHK Tokubetsu Jyuyo No.12
No. F00226
京都国立博物館「京のかたな」展 出陳作品
白鞘 本間薫山先生鞘書 金着二重鎺
藤代名刀図鑑 所載

刃長 : 77.9cm(2尺5寸7分) 反り : 1.4cm(分) 

元幅 : 3.05cm 先幅 : 2.15cm 元重 : 0.8cm 先重 : 0.65cm 

 

登録証:

広島県教育委員会
昭和26年4月12日
国: 山城国 (京都府-南部)
時代: 桃山時代 慶長・寛永頃 1596-1643年頃

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
特別重要刀剣指定書
平成4年2月19日
銘: 丹波守吉道
為内藤九朗右衛門代々
形状 : 鎬造、庵棟、身幅広く、元先の幅差ややつき、重ね厚く、反り浅くつき、中鋒延びごころ。
鍛 : 板目に杢・流れ肌交じり、地沸厚くつき、地景入る。
刃文 : 直ぐに長く焼き出し、その上は焼幅広く、小のたれに大互の目・小互の目など交じり、小足・葉入り、処々島刃・飛焼。湯走り風などがかかって縞がかり簾刃状を呈し、沸厚く強くつき、荒めの沸を交え、ややむらとなり、総体に砂流し強くかかり、金筋入り、匂口沈みごころとなる。
帽子 : 焼深く、直ぐに丸く深く返り、先さかんに掃きかける。
彫物 : (なし)
茎 : 生ぶ、先剣形、鑢目筋違、目釘孔一、指表棟寄りに大振りの独特の銘があり、裏目釘孔の下棟寄りに、同じく、大振りの所持銘がある。

 初代:丹波守吉道は、美濃の兼道の三男で、兄に伊賀守金道・来金道、弟に越中守正俊がいる。父や兄弟と共に美濃から京に移住し、慶長から寛永年間にかけて活躍し、由来その子孫・門弟もすばらしい活動を続け、吉道家の名を大いに高めている。初代:吉道の作刀は比較的多く現存するが、年紀のあるものは稀少で、慶長年紀を有するものは未見であり、僅かに元和7年紀の脇指を一口経眼するのみである。作風は、「簾刃」と称される独特の刃文で、彼が創案したものであるが、小のたれに互の目を交え、湯走りや砂流しがさかんにかかって縞がかり、沸づいた個性の強いものである。

 この刀は、幅広で重ねが厚く、手持ちの重いズッシリとした頑健で豪壮な体配に、焼幅を広く取って、沸が厚く強くつき、上記の如く、彼の最も得意とした簾刃を焼いている。初代の簾刃は、『新刀弁疑』の評の如く、「刃文の模様取りの中に簾刃の心有り」といった風があり、後代の作のように技巧的で誇張されたものとは趣を異にして、湯走りや砂流しが行草に乱れ、未だ完全な簾刃ではないところに見どころがあり、またそこに迫力と味わいが感じられる。本作も正にそのとおりの作域を展開しており、同作中抜群の出来映えを見せている。

 

説明:

備考:

新刀 上作

 

第12回特別重要刀剣指定品(第9回重要刀剣指定品)

 

本間薫山先生鞘書

「丹波守吉道 初代 長 二尺五寸七分有之

昭和壬寅師走於岡山谷清 薫山誌」

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