商品詳細

大刀剣市 カタログ掲載品

刀 帝室技芸員 月山貞一(花押)彫同作 至尊餘鉄以

  明治四十三年三月吉日 為竹内浅吉君
(新々刀上々作)

Katana [Gassan Sadakazu 1st generation]
保存刀剣
NBTHK Hozon Paper
No. F00169
(附) 共箱 - 月山貞勝筆
白鞘 木ハバキ

刃長 : 70.2cm (2尺3寸2分) 反り : 2.0cm (7分)

元幅 : 2.7cm 先幅 : 1.8cm 元重 : 0.6cm 先重 : 0.5cm

登録証:

埼玉県教育委員会
平成20年09月17日
国: 大阪府
時代: 近代 明治43年 1936年

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
保存刀剣鑑定書
平成23年04月12日
銘: 帝室技芸員 月山貞一(花押)彫同作 至尊餘鉄以
明治四十三年三月吉日 為竹内浅吉君
形状 : 鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、反り高くつき、中鋒に結ぶ姿の良い太刀風の姿形となる。
鍛 : 小板目肌よくつみ、処々わずかに柾がかり、地沸つき、地景入る。
刃文 : 互の目・小互の目を連れて焼き、小丁子風の刃交じり、部分的に逆がかり、足入り、匂勝ちに小沸つき、金筋入り、砂流しかかる。
帽子 : 直ぐに小丸に返り、先掃きかける。
彫物 : 表:棒樋に腰元に玉追い龍、裏:棒樋に爪付剣を肉彫する。
茎 : 生ぶ、先栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一。

説明:

 月山貞一(初代)は、貞吉の養子となり、雲龍子と号す。幕末における巨匠のひとりであるが、残念ながら廃刀令に際会し、苦労を重ねるも刀鍛冶を続ける。明治39年には、宮本包則とともに帝室技芸員に任ぜられ、日本刀鍛錬技術の保存と向上のために尽力している。作風は、家伝である綾杉伝の他に備前伝、相州伝など多岐にわたり上手であり、また、刀身に施した彫物も高い評価を得ている。

 本作は、太刀風の優美な姿に、地鉄は、小板目がよく詰んでいる。刃文は、いわゆる備前伝にて互の目・小互の目に小丁子風の刃を少しく交え、刃中に砂流し・打ちのけなどよく働いている。彫物は表に宝珠を追った昇龍を、裏に爪付剣を精緻に肉彫し真に美事である。

備考:

新々刀 上々作。

帝室技芸員。

 

月山貞勝筆の共箱が附帯している。

「刀 一振」

「一 至尊御刀餘鉄 為竹内浅吉君表昇龍裏剣彫刻備前一文字伝長二尺三寸 故帝室技芸員月山貞一傑作正真ナルヲ証ス依而箱書 大正丙寅年十一月吉日

御刀匠 月山貞勝(落款)」

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