商品詳細

大刀剣市 カタログ掲載品

刀 國廣(新刀最上作)(大業物)

Katana [Horikawa Kunihiro]
第28回特別重要刀剣
NBTHK Tokubetsu Jyuyo Paper No.28
No. F00016
白鞘 金無垢二重ハバキ
国広大鑑・藤代名刀図鑑 所載

刃長 : 70.2cm (2尺3寸1分) 反り : 1.4cm (4分)

元幅 : 3.2cm 先幅 : 2.5cm 元重 : 0.6cm 先重 : 0.5cm

登録証:

静岡県教育委員会
昭和41年03月15日
国: 山城国 (京都府-南部)
時代: 江戸時代初期 慶長15年頃 1610年頃

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
特別重要刀剣指定書
令和6年04月30日
銘: 国広
形状 :

鎬造、庵棟、身幅広く、元先の幅差さまで目立たず、重ね薄め、反り浅くつき、中鋒延びる。

鍛 : 板目肌、細かに肌立ち、地沸微塵につき、地景よく入り、ザングリとする。
刃文 :

のたれ調に互の目・小互の目・尖りごころの刃など交じり、足よく入り、沸出来、処々強く沸づき、表横手下に湯走りを見せ、少しく砂流しかかる。

帽子 : 乱れ込み、先表は丸、裏は小丸に返る。
彫物 : 表に護摩箸。裏に腰樋と添樋、全て丸止め。
茎 : 生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢目筋違、目釘孔二中一埋、指表第一目釘孔(元孔)下棟寄りに大振りの二字がある。

説明:

 堀川国広は、もと九州日向国伊東家につかえた武士で、同家が没落したのち諸国を遍歴しつつ鍛刀の技術を磨き、その間各地で作刀した。慶長4年以降は、京都一条堀川に定住し、多くの優れた弟子を育て、慶長19年に没したといわれている。国広の作風は概ね二様に大別され、堀川定住以前の作(天正打)には、末相州や末関風のものがみられ、定住後の作(慶長打)は、それまでのものと作風を異にして、相州上工に範をとったと思われうものが多い。

 本作は、広い身幅で元先の幅差がさまで目立たず、反りが浅く、中鋒が延びるなど慶長期の姿態を示しており、重ねやや薄い造込み国広の作にまま見られるところである。鍛えは板目肌が細かに肌立ち、地沸が微塵につき、地景がよく入り、ザングリとした堀川肌を示し、刃文はのたれ調に互の目、小互の目、尖りごころの刃などを交え、沸出来で処々強い沸がつき、湯走りや砂流しがかかり、帽子は乱れ込み、裏は小丸に返るなど、地刃共に国広の特色が多く表出している。南北朝期を彷彿とさせる堂々とした姿で、のたれに尖りごころの刃を焼き、刃沸にも変化があって古色を感じさせるなど、如何にも志津を狙った作であり、それを具現化した国広の技倆の高さを示した傑出の一口である。

備考:

新刀 最上作。

大業物。

 

第28回特別重要刀剣指定品(第22回重要刀剣指定品)

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