大刀剣市 カタログ掲載品
志津三郎兼氏

第8回重要刀剣 NBTHK Jyuyo Paper No.8

No.F00052

(附) 金磨剥変塗鞘半太刀拵

白鞘  金着二重ハバキ

本間薫山先生鞘書 人間国宝:月山貞一先生鞘書

     参 考 品

刃長 : 70.4cm  (2尺3寸3分) 反り : 1.4cm  (4分強)

元幅 : 2.95cm 先幅 : 2.3cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.5cm

登録証

神奈川県教育委員会

昭和52年05月11日

: 美濃国 (岐阜県-南部)

時代 : 南北朝時代 康永頃 1342-1344年頃

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

重要刀剣指定書

昭和37年03月10日

(金象嵌銘) 志津 薫山(花押)

形状

 

刃文

 

 

帽子

 

彫物

鎬造、庵棟、身幅広く、元先の幅差目立たず、重ね厚く、反り浅くつき、中鋒延びる。

板目に杢・大板目交じり、部分的に少しく流れ、肌立ち、地沸厚くつき、荒めの地沸むらにつき、地景よく入る。

焼幅やや低く、小のたれを基調に互の目・小互の目・尖り刃など交じり、足さかんに入り、葉を交え、沸厚くつき、処々荒めの沸むらづき、小さな打ちのけ・湯走り状が交じり、総体に砂流し細かにかかり、金筋小さくよく入る。

表直ぐ調に小さくのたれごころをおび、焼づめ風、横手上に湯走り状かかり、裏直ぐ調に横手上小さく乱れ、焼づめ風に僅かに帰り、共に小さく掃きかける。

表裏に棒樋を掻き流す。

大磨上、先切り、鑢目切り、目釘孔三、指表第一目釘孔の上中央に「志津」、裏第三目釘孔の上に同じく「薫山(花押)」の極めの金象嵌銘がある。

 

金具

目貫

金磨剥変塗鞘半太刀拵 総長 : 100.2cm

木瓜形、金唐皮着、無銘

高さ:8.9cm 幅:8.3cm 厚さ:0.7cm

金泥鮫着、茶糸平巻。長さ:23.2cm

花菱に唐草図、赤銅磨地、毛彫、無銘

剣巻龍図、赤銅地容彫、無銘

説明

志津とは、元来、美濃国の地名であるが、此の地に正宗の門人兼氏が来往して作刀したことから、地名をとって志津三郎兼氏と呼称している。従って、単に志津と呼んだ場合は兼氏を意味することになる。古来、彼は正宗十哲の一人に数えられ、それらの中になって正宗に最も近い作風を示す刀工の一人である。

この刀は、板目鍛えに、地沸を厚く敷いて、地景がよく入り、刃文は小のたれを基調に互の目・小互の目・尖り刃等が交じり、足さかんに入り、葉を交え、沸が厚くつき、処々荒めの沸がむらづき、刃縁ほつれ、打ちのけ・湯走り状が交じり、金筋・砂流しがかかるなどの出来口で、相州上工を想わせる作域を示しているが、鍛えに流れ肌を見せ、刃文は小のたれを基調に互の目・尖り刃が交じり、互の目の連れた箇所が看て取れ、帽子の返りが浅いなどの点に、志津と鑑すべき特色が示されている。焼幅をやや低くとった静穏な作柄で、上品さが感ぜられ、加えて地刃共に健全であることも好ましい。本間薫山先生が志津と極められ、のちに月山貞一先生が極めの金象嵌を施された。

藩政時代は日向国延岡藩内藤家に伝来した一口である。

江戸時代後期の製作と思量される金磨剥変塗鞘半太刀拵が附帯する。

<日向延岡藩について>

 

延岡藩は、日向国北部と現在の宮崎市の北部を領有した藩で、豊後国等の一部をも領有した。また、藩庁は延岡城(宮崎県延岡市)。

延享4年(1747年)、内藤氏は前領地だった磐城平藩で起った「磐城騒動」の責任を取らされ、懲罰的に延岡に移封された。表の石高が同じ7万石ではあるが、磐城平は実高13万石あり、実質6万石の減封であることからそれが分かる。 内藤氏は最も長く在封し124年間この地を治めた。なお、内藤氏8代は全て養子による相続という珍しい記録を持っている。内藤氏の統治時代は財政難とそれに伴う百姓一揆に悩まされ続けた。歴代藩主は藩政改革に腐心し、特に第6代藩主・政順は商人の営業特権を強制収奪し専売制を強化した。蝋・和紙・菜種などの生産に力を注いだ。 井伊直弼の実弟である第7代藩主・政義は彦根藩より養子に入った。藩校学寮を広業館と改め拡充に努めた。 第8代藩主・政挙の時代に幕末・明治維新を迎える。譜代藩であるがゆえに佐幕の立場を採った。薩摩藩を筆頭に倒幕派の南九州諸藩の中にあって苦況に立たされた。明治4年(1871年)、廃藩置県により延岡県となった。後に美々津県、宮崎県、鹿児島県を経て宮崎県に編入された。明治17年(1884年)、内藤家は子爵となり華族に列した。

 

備考

古刀 最上作。

大業物。

 

本間薫山先生鞘書 「志津 大磨上 昭和辛丑葉月 薫山誌(昭和36年)」

人間国宝(重要無形文化財保持者):月山貞一先生鞘書 「金鑞 太阿月山貞一(花押)」

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