商品詳細

小柄 後藤光寄(花押)

Koduka [Goto Mitsuyori]
特別保存刀装具
NBTHK Tokubetsu Hozon Paper
No. B00251
桐箱

長さ : 9.8cm    : 1.45cm

画題:

三匹馬之図
国: 山城国 (京都府-南部)
時代: 江戸時代中期

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
特別保存刀装具鑑定書
平成4年4月8日
銘: 後藤光寄(花押)
形状 : 赤銅魚子地、高彫、象嵌色絵

説明:

 京後藤とは、むかしは脇後藤とも呼ばれており、後藤本家の作品より一格下にみられていたが、在銘品には本家に見紛う作品も多く見受けられる。それは京後藤は本家の次男:三男などが別家を創設し、本家のよき協力者として活躍し、力量を充分兼ね備えた名工たちが多かったからである。

京後藤は本家から最初に分家したのが喜兵衛家であり、喜兵衛家の初代:元乗は本家三代乗真の次男であり、本家四代光常の弟である。二代:琢乗は本家五代徳乗の三男である。四代が伝乗で光良は伝乗の長男である。この様に別家と言えども本家とは非常に関係の深い人々ばかりで、喜兵衛家以外にも理兵衛家・権兵衛家・半左衛門家・治左衛門家など十五家があり、江戸期を通じて京の都において活躍した。

 京後藤という名称に改められた理由の一つは本家八代即乗が寛永2年(1625)に幕府より京から江戸詰めの命を受け江戸に下り、その後、本家は江戸在住になったことに反し、分家した十五家は代々京に住し活躍したことや、技量の点においても決して劣らず、さらに本家の格式張った作風ばかりでなく京の雅さを感じさせる作風を加えた点などが大きい。さらに「京後藤の研究」の発刊を期に脇後藤から京後藤という名称に改められたといわれている。

治左衛門家は十五家のなかにあって江戸初期から幕末まで連続とした家柄である。初代:泰乗光尚は本家八代:即乗の五男として寛永8年に生まれ、元禄14年に71才で没す。実兄に本家十代:廉乗がいる。

 三代躰乗光寄は、三郎右衛門家:二代就乗の三男として元禄14年に生まれる。後に乗興の養子となり光寄を名乗る。安永6年77歳で没す。五代が是乗光煕で実弟にかの有名な後藤一乗と光覧がいる。

本家によく見られる馬の図であり、十三代:光孝に見紛う出来栄えである。

備考:

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詳細写真5
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