商品詳細

揃目貫 吉岡因幡介・古川常珍

Menuki Set [Yoshioka Inabanosuke,Furukawa Jochin]
特別保存刀装具
NBTHK Tokubetsu Hozon Paper
No. B00205
桐箱 佐藤寒山先生箱書

龍  :竪長さ : 1.6cm  横長さ : 3.8cm

霊亀:竪長さ : 1.45cm  横長さ : 3.7cm

鳳凰:竪長さ : 1.7cm  横長さ : 4.0cm

麒麟:竪長さ : 1.65cm  横長さ : 3.8cm

画題:

四霊図
国: 武蔵国 (東京都・埼玉県・神奈川-東部)
時代: 江戸時代

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
特別保存刀装具鑑定書
令和2年3月10日
銘: (際端銘) 吉岡・因幡介
(際端銘) 古川・常珍(花押)
形状 : 金無垢地、容彫

説明:

一見すると片目貫の寄せ集めの様にも思われそうであるが、そうではなく当時に余程の御数寄者の方が吉岡因幡介と古川常珍に同時に特別注文したことが次のことより解る。

 龍の剣の下側に「吉岡」、簑亀の尾の下側に「因幡介」の銘があり、鳳凰の左羽根の下側に「古川」、麒麟の胴の下部には「常珍(花押)」の銘が入れてある。目貫の裏側には左右に同様の四ツガネの根、それに常珍の方には陰陽根があるので、共に取り合わせ物では無いことは確実といえる。 しかも、使用された痕跡も無く未使用で大切に保存されていたことがわかる。佐藤寒山先生の箱書にも「同時作也珍敷者也出来亦宜矣」と誌されている。

 ところで四神とは青龍(竜)、白虎(虎)、朱雀(鳳凰)、玄武(亀)を指すが四神の中央には麒麟がおりまとめて五霊という。この大小目貫には白虎の代わりに麒麟が入れてあり、これも注文主の依頼によるものと思われる。

 本作の吉岡因幡介は、古川常珍と同時代と考えると、6代目:清次の作と推察され、さすがに徳川家お抱え金工だけあって格調あるお家彫風となっている。

 古川常珍の目貫は銘を見なければ誰一人も常珍の作とは見ることはできずに、横谷一派あるいは菊岡一派の最高傑作に見紛うほどである。通常、常珍の作は片切彫を得意とし地味な作品が多いが、本作は常珍一世一代の最高傑作品といえる名品である。

 

備考:

佐藤寒山先生 箱書

「古川常珍 吉岡因幡介 合作 四神図 目貫」

「麒鳳 金無垢容彫 割銘 古川常珍

 亀龍 金無垢容彫 割銘 吉岡因幡介

同時作也珍敷者也出来亦宜矣

昭和乙卯年初夏 寒山誌(花押)」

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