商品詳細
刀 兼定作(之定初期銘) (古刀最上作)(最上大業物) Katana [Kanesada 2nd]
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特別保存刀剣 NBTHK Tokubetsu Hozon Paper
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No. A00671
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(附) 腰篠笛卵殻散塗鞘打刀拵
白鞘 田野辺探山先生鞘書 銀着一重鎺 |
4,650,000 | ||||||||||||
刃長 : 70.0cm(2尺3寸1分強) 反り : 2.2cm(分) 元幅 : 3.0cm 先幅 : 2.1cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.4cm |
登録証: 埼玉県教育委員会平成9年11月19日 |
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鑑定書: (公)日本美術刀剣保存協会特別保存刀剣鑑定書 令和6年5月31日 |
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説明: 和泉守兼定(之定)は孫六兼元と並んで室町時代後期の美濃鍛冶を代表する刀工で、「定」の字のウ冠の中を「之」と切ることから「ノサダ」と称され、一般に 三代といわれる「疋定(ヒキサダ)」と区別されている。しかし、「古刀銘集録」に「同二代目和泉守藤原ト打 明応年号切 定ノ字体真ニシテ多関住作打 永正ノ初ヨリ如此之ノ字切 故ニ之定ト唱」とあり、初めは定の字を楷書で切った事がわかり、明応2年紀、同8年紀の遺例がある。そして、「ノサダ」銘に転化したのは永正の初めというが、現存する作刀からすれば、明応8年11月以降で同9年8月以前とするのが正しい。兼定(之定)は古刀期にあって珍しく受領「和泉守」を許された刀工で、「和泉守」の受領について永正7~8年といわれており、多くの刀剣書は「すぐれたる上手」 と述べている。兼元の「三本杉」と称せられる尖り刃主調の乱れ刃に対して、兼定(のさだ)は丸い互の目・のたれ・互の目丁子などを交えた刃文を焼いて変化があり、鍛えがよく錬れて優れるのも特色である。 兼定が直刃を焼いた作例で、田野辺探山先生の鞘書にもあるように山城伝の来国俊写しとなる。兼定の来写しは刀の他に短刀にもみられ、その特徴として常々のものよりも地鉄が一段と精良である点が特筆される。同じ美濃鍛冶の双璧とされる孫六兼元にも希に来写しの作例があるものの、地鉄が精良なことに関しては兼元であっても兼定に及ぶものではない。本作の地鉄は、小板目肌がよく錬れてつみ、細かに柾がかり、地沸がよくつき、地景が入り、白け映りが鮮明にたち、鉄に潤いが感じられる。刃文は、中直刃、わずかにのたれごころを帯び、匂口しまり、匂本位にわずかに小沸つき、金筋入り、砂流しがかかるといった本歌:来国俊の作に迫る優れた作域をみせている。鞘書でも「持ち前の精良なる鍛錬を見せ刃文は中直刃を品良く焼き匂口締まりて小沸付き明るく冴え僅かに小互乃目与小足・金筋を交え巧みな小丸帽子に纏めるなど同工得意の舊(古)作来写而会心の出来栄を示候」と本作が会心の作であると絶賛されている。 附帯することも好ましい。 |
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備考: 古刀最上作 最上大業物
田野辺探山先生鞘書 「濃州関住兼定作 定の字を草書體(体)に切るノサダと同人而其初期・明応初頃の年代也 此頃は定を楷書體に切りたれど兼の字には常の手癖が看取さる 身幅稍広く腰反りつき中鋒の形態而持ち前の精良なる鍛錬を見せ刃文は中直刃を品良く焼き匂口締まりて小沸付き明るく冴え僅かに小互乃目与小足・金筋を交え巧みな小丸帽子に纏めるなど同工得意の舊(古)作来写而会心の出来栄を示候 珍々重々 刃長弐尺参寸壱分有之 干時甲辰暦如月 探山観而誌(花押)
古研ぎのため、細かなヒケがみられます。 |







