商品詳細

薙刀直し脇指 (無銘) 青江

Naginatanaoshi Wakizashi [Aoe]
特別保存刀剣
NBTHK Tokubetsu Hozon Paper
No. A00659
白鞘 金着二重鎺 650,000

刃長 : 45.6cm(1尺5寸強) 反り : 0.8cm(2分強) 

元幅 : 2.85cm 元重 : 0.3cm

登録証:

長崎県教育委員会
昭和26年11月5日
国: 備中国 (岡山県-西部)
時代: 南北朝時代 建武頃 1334-1337年頃

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
特別保存刀剣鑑定書
平成16年2月9日
銘: (無銘)青江
形状 : 薙刀直し造、庵棟、身幅尋常、先さまで張らず、鎬地を削いで鎬高く、反り浅くつく。
鍛 : 板目、部分的に大板目となり、杢目をよく交え、総じて肌立ちごこととなり、地沸つき、地景太くよく入り、鉄色が黒みがかり、映り立つ。
刃文 : 中直刃調浅くのたれごころをおび、小足少しく入り、匂口締まって小沸つき、細かな砂流しかかり、明るく冴える。
帽子 : 直ぐ調にのたれ込み小丸に返り、先掃きかける。
彫物 : (なし)
茎 : 大磨上、先栗尻、鑢目大筋違、目釘孔一。

説明:

 鎌倉末期以降の年代の作と鑑せられる青江の薙刀直しの脇指である。薙刀は文献には古くより登場するものの、現存する作例が認められるものは、ほぼ鎌倉時代中期頃からであり、それらの一部が後世、刀や脇指に直されている。青江派でも鎌倉時代末期以降に遺例がまま見られ、在銘のものでは次吉・次直等が知られている。

 この薙刀直しの脇指は、元来先のあまり張らない古様な形の薙刀であったものと思われる。地鉄は、板目、部分的に大板目となり、杢目をよく交え、総じて肌立ちごこととなり、地沸つき、地景太くよく入り、鉄色が黒みがかり、映り立ち、部分的には黒い澄肌もみせている。中直刃調浅くのたれごころをおび、小足少しく入り、匂口締まって小沸つき、細かな砂流しかかり、明るく冴え、帽子は、直ぐ調にのたれ込み小丸に返り、先掃きかけるといった青江派の特色が顕著に示されている。地鉄に青江派の特色がよくあらわされ、匂口が一段と締まって明るく冴えた優品である。

備考:

指表の上半の鎬地に、3個所ほど、フクレ破れ、鍛え割れなどがあります。

鎺元の区の辺りに、鎺が接触する部分に小錆があります。

詳細写真1
詳細写真2
詳細写真3
詳細写真4
詳細写真5