商品詳細

太刀 高羽誠作之

昭和五十六年二月祥日

Tachi [Takaba Makoto]
No. A00643
白鞘 金着太刀鎺

刃長 : 73.6cm(2尺4寸2分半) 反り : 7.7cm(5分強) 

元幅 : 3.35cm 先幅 : 2.8cm 元重 : 0.4cm 先重 : 0.45cm 

 

登録証:

岐阜教育委員会
昭和56年6月25日
国: 岐阜県
時代: 現代 昭和56年 1981年

鑑定書:

銘: 高羽誠作之
昭和五十六年二月祥日
形状 : 鎬造、三ツ棟、身幅やや広め、重ね厚め、反り浅くつき、大切先となる。
鍛 : 板目、総体に柾がかり、地沸つき、地景入る。
刃文 : 浅い小のたれ調に互の目・小互の目交じり、足入り、匂勝ちに小沸つき、砂流しかかる。
帽子 : のたれて小丸に返り、先掃きかける。
彫物 : 表裏に二筋樋を掻き流す。
茎 : 生ぶ、先栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔一。

説明:

高羽誠刀匠は、昭和3年2月18日に生まれる。昭和17年、池田国忠刀匠に入門、昭和18年、中田兼秀刀匠に入門する。刀匠銘の「秀忠」は池田国忠刀匠の「忠」と中田兼秀刀匠の「秀」からいただいたものである。昭和44年、作刀承認を受け、第1回新作名刀展に出品し、連続で入選する。昭和51年には、志津三郎兼氏の代表作で重要文化財に指定されている切刃造のものを写し奨励賞を受賞する。昭和44年、佐藤寒山先生のお世話で宮入昭平鍛錬所に研修を受ける。昭和45年、岐阜県関市に高羽鍛錬所を開設する。作風は、同国の美濃国が産んだ名工:志津三郎兼氏に私淑し、他に山浦清麿風のものがある。佐藤寒山先生による現代刀評の中に「全体的なレベルの向上は言うまでもないが、特に著しき飛躍を遂げた人に、岐阜の高羽君がいる。彼の出品刀は重文の兼氏写しだが、驚くべき立派な作であった。高い所に目標を置いて一生懸命精進すれば素晴しい転機が訪れる好見本だ」と称されている。

本歌は志津三郎兼氏の重要文化財に指定される在銘の太刀で、こちらは現状が磨上となり刃長が2尺2寸強(66.66cm)であるが、本作は2尺4寸2分半(73.6cm)となり磨上となる以前の生ぶの姿形が写されている。仔細にみると、大切先の鋭さを感じさせる形状や二筋樋も先端が丈比べとなるなどがよく再現されており本歌の雰囲気が醸し出されている。

備考:

指表の中程や下部の焼刃のやや上あたりの地鉄にわずかに柾の鍛え割れがみられます。

詳細写真1
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