商品詳細

短刀 (無銘)来倫国 (古刀上作)

Tanto [Rai Tomokuni]
保存刀剣
NBTHK Hozon Paper
No. A00613
白鞘 金着二重鎺

刃長 : 24.1cm(7寸9分半) 反り : 内反り

元幅 : 2.2cm 元重 : 0.5cm

登録証:

神奈川県教育委員会
平成16年5月14日
国: 山城国 (京都府-南部)
時代: 鎌倉時代後期 元弘頃 1331年

鑑定書:

(公)日本美術刀剣保存協会
保存刀剣鑑定書
平成16年12月21日
銘: (無銘)伝(来倫国)
形状 : 鵜の首造、三ツ棟、身幅尋常、浅く反りつく。
鍛 : 板目つみ、杢交じり、鎬地柾がかり、地沸微塵に厚くつき、地景繁く入り、沸映りたつ。
刃文 : 直刃調浅くのたれごころを帯び、小互の目交じり、匂深く、小沸よくつき、金筋入り、砂流しかかる。
帽子 : 直ぐに小丸に返り、先掃きさかんにかける。
彫物 : (なし)
茎 : 生ぶ、振袖ごころ、先浅い栗尻、鑢目筋違、目釘孔二。

説明:

 来倫国は来国俊の子で来国真の弟と伝えている。現存する在銘のものは少なく、僅かに短刀があるだけである。倫国の在銘品は東京国立博物館蔵の冠落とし造のものが現存し、直刃調の互の目の刃文に沸が強い点など来国光に近似している。

倫国には古極めの無銘の短刀がまま存在し、これらには、来国俊とはやや作風を異にして、身幅が広く、鍛えは小板目で地肌が一派のものとしては強く、刃文はのたれ調の乱れ刃を焼くなど、一脈信國通じるものがある。この事から思考すれば、或いは二代が存在した可能性もあり、銘鑑における文和とあるものがそれに該当するのであろうか。

本作は、東京国立博物館蔵の冠落とし造の在銘品によく似た形状をしめし、地鉄は、板目がよく釣んで、地沸が厚くつき、地景が繁く入り、沸映りがたつ。刃文も在銘品に近い小のたれ調に小互の目を交え、強く沸づいたものとなっている。

茎も短めの振袖ごころとなり古い短刀の形式となり、以前は「来国光」の銘があったというが現在はわずかに痕跡を留めるのみとなり、削除され錆付けが施されている。恐らくは、元来は無銘であったものに追っかけ銘を後世に入れたものと推察される。追い銘は不謹慎極まりないことであるが「来国光」とみたその鑑識眼には感心させられる思いがする。

備考:

中刀上作

詳細写真1
詳細写真2
詳細写真3
詳細写真4
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