商品詳細

脇指 相模国住弘邦造(広木弘邦)

平成元年三月日(無鑑査)

Wakizashi [Hiroki Hirokuni]
無鑑査
Mukansa
No. A00560
白鞘 金着二重鎺

刃長 : 35.7cm(1尺1寸8分) 反り : 0.4cm(分) 

元幅 : 2.9cm 元重 : 0.55cm 

登録証:

神奈川県教育委員会
平成元年3月20日
国: 神奈川県
時代: 現代 平成元年 1989年

鑑定書:

銘: 弘邦造
平成元年三月日
形状 : 平造、庵棟、身幅広め、・重ね厚く、寸延びて、反り浅くつく。
鍛 : 小板目肌よくつみ、地沸厚くつき、地景入り、淡く映りごころがある。
刃文 : 中直刃、浅くのたれごころを帯び、匂深く、匂本位にわずかに小沸つき、匂口明るい。。
帽子 : 直ぐに小丸に返り、先わずかに掃きかける。
彫物 : 表裏に腰樋に連樋を丸留する。
茎 : 生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢目勝手下がりに化粧つく、目釘孔一。

説明:

広木弘邦刀匠は、本名を広木順一といい、昭和23年8月4日、福岡県に生まれる。幼少頃より父の広木国広刀匠に強く影響を受け、人間国宝:隅谷正峯刀匠に師事する。昭和43年、文化庁より作刀承認を得る。昭和48年、神奈川県厚木市に鍛刀場を開設する。平成8年、(財)日本美術刀剣保存協会の無鑑査に認定される。独自の地鉄の研究を重ね青江写しを得意としている。第4回刀文協新作日本刀展出品を最後に、平成25年5月、65歳で死去される。

 本作は、1尺1寸8分( 35.7cm)と寸が延びて、身幅やや広めに、やや先反り気味に浅く反りがつき、腰樋と連樋を描いた姿形から南北朝時代中期の延文・貞治頃をおもわせる。地鉄は小板目肌がよく約み精美にして淡く映りごころがたち、刃文は匂口に締りごころの中直刃を焼いている。南北朝時代に活躍した青江派の刀工のなかでも次吉に私淑したものと推察され、精美な地鉄に穏やかな直刃と相俟って静謐な趣きを醸し出した作品となっている。

備考:

無鑑査

詳細写真1