商品詳細

太刀 和平作(大久保和平)

平成三年二月吉日(無鑑査)

Tachi [Ookubo Kazuhira]
無鑑査
Mukansa
No. A00507
白鞘 金着太刀鎺

刃長 : 74.9cm(2尺4寸7分) 反り : 3.4cm(1寸1分弱) 

元幅 : 3.4cm 先幅 : 2.5cm 元重 : 0.75cm 先重 : 0.55cm 

 

登録証:

神奈川県教育委員会
平成3年3月20日
国: 神奈川県
時代: 現代 平成3年 1991年

鑑定書:

銘: 和平作
平成三年二月吉日
形状 : 鎬造、庵棟、身幅広く、重ね厚く、腰反り高くつき、中鋒が詰まりごころの猪首風に結び、手持ちがズシリと重い。
鍛 : 小板目肌総じてつみ、地沸つき、地景入る。
刃文 : 腰元の焼きをやや低くしその上は、大丁子乱れ、重花調となり、蕨手丁子など少しく交じり、焼頭が鎬にかかるほどに高く、華やかに乱れ、足繁く入り、匂勝ち小沸つき、砂流しかかる。
帽子 : 焼き深く乱れ込み、尖りごころに小さく返り、先掃きかける。
彫物 : 表裏に棒樋を掻き流す。
茎 : 生ぶ、先栗尻、鑢目筋違、目釘孔一。

説明:

大久保和平刀匠は、本名を十和彫(とわず)といい、昭和18年に生まれる。昭和36年、人間国宝:宮入昭平刀匠に入門し、同42年まで修行する。昭和42年1月9日、作刀承認を得て、十和彫の「和」に師:昭平の「平」をいただき刀匠銘「和平」を名のる。

昭和42年、第3回新作名刀展に出品し入選する。 以後、優秀賞2回、奨励賞2回、努力賞7回受賞する。平成12年、(公)日本美術刀剣保存協会の無鑑査認定を受ける。平成15年、2月24日没。

本作は、大久保和平刀匠による福岡一文字写しの優品である。身幅が広く、重ねがあり、手持ちもがズシリと重く健全であり、反りが高く、鋒が猪首風となった鎌倉中期の豪壮な太刀姿となる。刃文は、房の大きな丁子乱れを焼き、重花調なり、鎬筋にかかるほどに高く、出入りがあり、姿の豪壮さとも相まってより一層の迫力のあるものとなっている。福岡一文字の華やかな丁字乱れを彷彿とさせる優品で、重花丁子を破綻無く焼きあげており大久保刀匠の技倆の高さが窺い知れる。なお、大久保刀匠は同年に特賞の1つである「寒山賞」を他の作品で受賞されている。本作と銘文を同一した同年月の作品でこちらは新作名刀展出品刀の影打ちであったものと推察される。

備考:

無鑑査

 

白鞘にわずかに染みがみられます。

鎺の表側に凹みがみられます。

詳細写真1
詳細写真2
詳細写真3
詳細写真4
詳細写真5