商品詳細
刀 豆州韮山鳴澤冷水焼入之 同国三嶋住湧水子貞吉謹作(榎本貞吉) 昭和庚戌年六月日 (無鑑査) Katana [Enomoto Sadayoshi]
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無鑑査 Mukansa
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No. A00492
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白鞘 金着一重鎺 | |||||||||||||
刃長 : 80.8cm(2尺6寸6分) 反り : 2.4cm(7分) 元幅 : 3.45cm 先幅 : 2.6cm 元重 : 0.75cm 先重 : 0.6cm
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登録証: 静岡教育委員会昭和45年10月7日 |
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鑑定書: |
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説明: 榎本貞吉刀匠は、本名を榎本貞市といい、明治41年に徳島県生まれ、昭和3年、大阪の月山貞勝に師事する。昭和18年、静岡県三島市に移住し、清らかな水が豊かに湧き出す同地に由来するものであろうか「湧水子」、晩年には「湧水心」と号す。新作名刀展において数多くの入選を経て、平成8年に無鑑査に認定される。名工揃いの月山貞勝門においても人間国宝の高橋貞次、月山貞一とは同門であり、鍛えの名人としてその評価が高く、高橋貞次とは、「彫りの貞次、鍛えの貞吉」と並び称された。平成12年、92歳で歿している。作風は、師である月山貞吉の綾杉肌をよく継承し、地鉄のよく錬れた、沸の強い相州伝を得意とする。 本作は、身幅広く、重ね厚く、長さがあり、頃合にそりがつき、大切先に結ぶ豪壮な姿を呈している。鍛えはさすがに榎本貞吉刀匠であり、板目がよく錬れてつみ、大杢交じり、やや肌目たち、地沸厚くつき、地景太く入り、潤いある肌合いとなる。刃紋は、大のたれ調に互の目、小互の目交じり、焼き高く、乱れ、足入り、匂深く、沸よくつき、処々むらとなり、金筋小さく入り、砂流しかかり、匂口明るいといった優れた出来映えをみせている。南北朝期の相伝備前を彷彿とさせるものでなかでも古作:備前長義に私淑したものであろうか。銘文には伊豆国の韮山の鳴澤の冷水を用いて焼入れを行った旨が刻されており興味深い。 |
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備考: 無鑑査 |