井上真改

文部省 重要美術品

Agency for Cultural Affairs Art treasures

No.F00248

白鞘  金着二重ハバキ

「日本刀の近代的研究」「新刀鍛冶綱領図録」「日本刀大鑑」「井上真改大鑑」「刀影摘録」所載
古鞘 河瀬虎三郎(偉風堂)翁・佐藤寒山先生 鞘書

      参 考 品

刃長 : 69.3cm  (2尺2寸9分) 反り : 1.9cm  (6分)

元幅 : 2.75cm 先幅 : 2.0cm 元重 : 0.65cm 先重 : 0.45cm

登録証

愛知県教育委員会

昭和41年02月07日

: 摂津国 (大阪府-北西部・兵庫県-南東部)

時代 : 江戸時代中期 延宝5年 1677年

証明書

広井雄一先生

重要美術品証明書

平成21年10月09日

井上真改

(菊紋) 延宝五年八月日

形状

刃文

 

帽子

鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、反り浅めにつき、中鋒に結ぶ。

小板目肌最もよくつみ、地沸微塵に厚くつき、地景細かによく入り、かね冴える。

中直刃を基調に浅くのたれごころをおび、匂一際深く、沸厚くつき、総体に金筋・砂流し・細かによくかかり、匂口明るく冴える。

直ぐに小丸に返り、先掃きかける。

生ぶ、先刃上り栗尻、鑢目大筋違に化粧つく、目釘孔一。

説明

 井上真改は、初代:国貞の次男で、通称を八郎兵衛といい、父国貞歿後、家督を相続し、二代目を継いでいる。初め父同様に「和泉守国貞」と銘し、万治4年頃に朝廷より菊紋を茎にきることを許され、寛文12年8月以降「真改」と改めた。天和2年11月急遽したという。彼の作風は、小板目肌がつみ、地沸が厚くつき、地景よく入った鍛えに、直刃調に浅くのたれた刃や、小のたれに互の目を交えた刀などを焼くが、その何れも匂が深く、沸が厚くつき、金筋・砂流し等がよくかかり、地刃共に明るく冴えるもので、沸出来の作品の美しさを最もよくあらわしている。そして、同国の津田越前守助広の濤欄乱れと共に後世の鍛冶に大きな影響を及ぼしている。

 この刀は、小板目肌が最もよくつんだ鍛えに、地沸が微塵に厚くつき、地景が細かにさかんに入り、刃文は中直刃を基調に浅くのたれごころを帯び、匂が深く、沸が一面に厚くつき、金筋・砂流し等が微塵に厚くつき、地景が細かによくかかり、地刃共に明るく冴え、帽子は、小丸に返り、先をよく掃きかけるなどの優れた出来口をみせている。

真改が最も得意とする古作の郷義弘に範をとった一口で、常にも増して地刃の沸が厚くつき、焼刃の匂も一際深い状をあらわしており、沸匂の織り成す様には目を見張るものがある。さらに地刃が明るく冴えわたっている点も抜群で、技倆の高さが示されている。また鍛えは精良で、一段と優れ、地刃共によく働いている点と併せて見事である。刃文は整って刃味が良く、古色の風が感ぜられる。覇気に充ちた中にも静穏で、上品さが感じ取れる一振りで、特に沸の妙味は彼の独壇場である。同作中出色の出来映えを見せた傑作で、真改の本領を余すところ無く表示されている。

 真改の国指定品は、重要文化財に2振(延宝4年・5年)があり、他に重要美術品に5振が認定されている。それらは延宝2年・3年・4年・5年・6年となっており、本作も延宝5年となっているが、この延宝3〜6年頃が真改の活躍した時期のピークを向かえており、名品を多くのこしている。

<河瀬虎三郎翁について>

 

河瀬虎三郎翁は、戦前の関西を代表する刀剣の蒐集家で、「河瀬虎三郎」の名で6振が重要美術品に認定されている。同氏は、刀剣以外でも、腹巻・兜鉢のほか、出土仏具なども、重要美術品にしている。そのほか視野は広く、陶器や茶器にも造詣が深い。

「偉風堂」「春陽軒」「無窮亭」などの号がある。

備考

新刀 最上作。

 

文部省 重要美術品認定 昭和16年4月9日 (重要美術品認定書 欠)

広井雄一先生 重要美術品証明書 平成21年10月09日

※ 重要美術品等認定物件は,文化財保護法及び関係法令により,原則として海外への輸出(持ち出し)が禁止されています。

 

河瀬虎三郎(偉風堂)翁鞘書
「土屋万也氏旧蔵 二十七□□□也」
佐藤寒山先生鞘書
「重要美術品 井上真改 延宝五年紀有之 同作中傑出の一也 寒山誌(花押)」

井上真改1
井上真改2
井上真改3
井上真改4
井上真改4
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