商品詳細

刀 肥州八代住源盛吉謹作(無鑑査)

 昭和壬午年十月吉日

Katana [Tanigawa Moriyoshi]
無鑑査
Mukansa
No. A00498
白鞘 金着一重鎺

刃長 : 75.3cm  (2尺4寸8分) 反り : 2.5cm  (8分強)

元幅 : 3.7cm 先幅 : 2.8cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.6cm

登録証:

東京都教育委員会
平成29年09月16日
国: 熊本県
時代: 現代 昭和47年 1972年

鑑定書:

銘: 肥州八代住源盛吉謹作
昭和壬午年十月吉日
形状 : 鎬造、庵棟、身幅広く、重ね厚く、元先の幅差少なく、反り浅くつき、大鋒となる。
鍛 : 板目つみ、少しく杢交じり、地沸微塵に厚くつき、地景太く入る。
刃文 : 互の目乱れ、小互の目・丁子風の刃など交じり、足入り、匂い本位に小沸つき、金筋入り、砂流し幾重にもかかり、匂口明るく冴える。
帽子 : 乱れ込み小丸に返り、先掃きかける。
彫物 : 表裏に棒樋を丸留めする。
茎 : 生ぶ、先剣形、鑢目大筋違、目釘孔一。

説明:

 谷川盛吉刀匠は、本名を谷川松吉といい大正9年2月24日に生まれ、熊本県八代市において鍛刀を行う。師匠の金剛兵衛一門は代々「盛」の字を用いており、昭和15年、「源」「盛」の二字をもらい源盛吉の刀匠銘を授かる。また、延寿宜繁師の後継であるところから、同16年、延寿宜次の名も授かる。
 昭和9年、金剛兵衛盛高靖博師に入門、昭和27年、講和記念刀を制作する栄誉を受ける。昭和29年7月3日、製作承認を受け、29年に第一回作刀技術発表回に入選、42、43、45年、新作名刀展に入選、昭和60年、無鑑査に認定される。作風は幕末の名工、四谷正宗と詠われた山浦清麿に私淑する。

 本作は、2尺4寸8分(75.3cm)と長寸にて、身幅広く、重ね厚く、元先の幅差少なく、反り浅くつき、大鋒に結んだ豪壮な姿を呈す。地鉄は、板目がよくつみ、少しく杢交じり、地沸微塵に厚くつき、地景太く入る。刃文は山浦清麿を髣髴とさせる互の目丁字乱れを焼き、丁子の房が大きく、焼き高く華やかにみだれ、金筋、砂流しが幾重にもかかっている。名人の名をほしいままにした谷川盛吉刀匠の優品で、技倆を余すことなく発揮されている。

備考:

無鑑査

 

指表の区辺りの刃先に薄錆がみられます。

指裏の樋中の中程に数カ所小さな割れがみられます。

詳細写真1
詳細写真2
詳細写真3
詳細写真4
詳細写真5