三上貞直

無鑑査 Mukansa

No.A00435

白鞘  銀無垢金鍍金二重ハバキ

      売 約 済

刃長 : 80.8cm  (2尺6寸6分強) 反り : 3.2cm  (1寸)

元幅 : 3.3cm 先幅 : 3.0cm 元重 : 0.75cm 先重 : 0.6cm

登録証

広島県教育委員会

平成13年02月21日

: 広島県

時代 : 現代 平成12年 2000年

鑑定書

安芸国 三上貞直作之

山姥切 平成十二年早春

形状

刃文

帽子

彫物

鎬造、庵棟、身幅広く、重ね厚く、元先の幅差少なく、長寸にて、先反り強くつき、大鋒となる。

板目に、杢を交え、やや肌立ちごころに、地沸微塵に厚くつき、地景よく入る。

大互の目乱れ、腰の開いた刃・角張る刃・丁子風の刃などを交え複雑に乱れ、足入り、沸づき、処々叢だち、金筋入り、砂流し幾重にもさかんにかかり、焼頭に飛焼風の湯走りなど交え、明るく冴える。

乱れ込み、尖って返り、先掃きかける。

表裏に、棒樋に添樋を掻き流す。

生ぶ、先栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一。

説明

 三上貞直刀匠は、本名を孝徳といい、昭和30年6月11日、島根県島根県邑智郡邑南町(旧:瑞穂町)に生まれる。昭和49年、奈良県の重要無形文化財保持者(人間国宝):月山貞一刀匠に入門する。昭和55年、文化庁より作刀承認を受け、広島県山県郡北広島町に三上貞直日本刀鍛錬道場を開設する。昭和56年より新作名刀展において高松宮賞2回、文化庁長官賞2回、毎日新聞社賞1回、薫山賞2回、優秀賞1回、努力賞3回、入選4回など数多く受賞し、平成7年に無鑑査に認定される。作風は、長船長義を彷彿とさせる相伝備前をもっとも得意とし、師:月山貞一刀匠ゆずりのよく鍛えられた強靱な地鉄に、刃沸の強くついた湾れや乱れ刃を焼く。近年では、平成24年に、アニメ:エヴァンゲリオンの劇中に登場する「ロンギヌスの槍」を弟子の橋本庄市氏とともに制作して注目を集めた。

 本作は、銘文にあるように三上刀匠が「山姥切(やまんばぎり)」の刀を写した作品となる。「山姥切」と号のある刀は本歌とされる備前長義作、写しとされる堀川国広作の二振があり共に国の重要文化財に指定されている。山姥切の刀号は信州の戸隠、或いは小諸の山中で山姥なる化物を退治したことに由来するという。本作の刃長は2尺6寸6分強(80.8cm)となっているが、本歌:山姥切長義は2尺3寸5分(71.2cm)、写し:山姥切国広は2尺3寸3分弱(70.60cm)であり何れとも異なっている。また、本歌と写しは棒樋を掻き通しているのに対して、本作は、棒樋を掻き流して添樋となっている。また、茎の形状や目釘孔の数・位置も異なっている。本作の目釘孔は2つ空けられており、下には第二目釘孔(忍び孔)がある。第二目釘孔を生ぶ孔と想定して、その刃長を換算してみるとおよそ3尺(90.9cm)の南北朝時代にみられる大太刀の寸法となる。三上刀匠は、本歌:山姥切長義の3尺に及ぶ豪壮な大太刀の生ぶの姿を想定し、さらにそれを磨り上げた同氏独自の作品を制作されたものと推察される。つまり、銘文に「山姥切」とあるものの寸分違わぬ完全な写し(コピー)ではなく、備前長義に私淑する三上刀匠が長義の代表作である「山姥切」を念頭に置きそれに挑み、さらに同氏独自のアレンジを加えた意欲的な作品と解する。

 形状は、鎬造、庵棟、身幅広く、重ね厚く、元先の幅差少なく、長寸にて、先反り強くつき、大鋒に結ぶ豪壮なる姿で、本歌:山姥切長義・写し:山姥切国広と同様に南北朝時代の3尺に及ぶ大太刀を磨り上げた先反り気味になり、腰元の踏張りがない感覚もよく再現されている。第二目釘孔を生ぶ孔と想定して、その元来の姿を思い描くと恰も目に浮かぶようである。地鉄は、板目に杢がよく交じり、やや肌立ちごころに、地沸微塵に厚くつき、地景よく入る。さすがに地鉄の妙味を魅せる月山一門の三上刀匠が鍛えた地鉄であり、強靱ななかにも輝きがある。刃文は、三上刀匠がもっとも得意とされる相伝備前の大互の目乱れに、腰の開いた刃・角張る刃・丁子風の刃などを交え複雑に乱れ、足入り、沸づき、処々叢だち、金筋入り、砂流し幾重にもさかんにかかり、焼頭に飛焼風の湯走りなど交え、明るく冴えるといった優れた出来映えを示し、まさに古作:備前長義を彷彿とさせる。

備考

無鑑査

 

佩裏の下部に2個所ほど鍛え割れがみられます。

三上貞直1
三上貞直2
三上貞直3
三上貞直4

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