刺刀

保存刀剣 NBTHK Hozon Paper

No.A00259

(附) 黒呂色塗鞘小サ刀拵

白鞘  金着二重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 37.2cm  (1尺2寸3分弱) 反り : なし

元幅 : 2.35cm 元重 : 0.45cm

登録証

秋田県教育委員会

昭和45年05月09日

: 備前国 (岡山県-南東部)

時代 : 鎌倉時代中期 建長頃 1249-1255年頃

鑑定書

(財)日本美術刀剣保存協会

保存刀剣鑑定書

平成23年06月21日

(無銘) 伝(片山)

形状

 

刃文

帽子

彫物

菖蒲造、庵棟、身幅やや細めに、重ね尋常に、反りなし。

板目、杢交じり、処々柾がかり、肌立ちごころに、地沸つき、地景入る、淡く乱れ映り立つ。

小互の目を主調に丁子風の刃少しく交じり、足入り、匂本位に小沸つき、細かに砂流しかかる。

のたれ込み焼詰め、先掃きかける。

大磨上、先切りやや丸みあり、鑢目筋違、目釘孔一。

 

縁頭

 

目貫

小柄

黒呂色塗鞘小サ刀拵 総長 : 54.4cm

秋草に蝶図、木瓜形、赤銅魚子地、高彫、色絵、片櫃孔、無銘(古美濃)

高さ:6.1cm 幅:5.5cm 厚さ:0.45cm

黒漆鮫着、燻べ皮柄巻。長さ:13.0cm

枝菊図、赤銅魚子地、高彫、金色絵、無銘(古美濃)

高さ:3.9cm 幅:2.1cm

葡萄図、赤銅容彫、ウットリ金色絵

秋草図、赤銅魚子地、高彫、金銀色絵 無銘(古美濃) 縦:9.7cm 横:1.4cm

説明

 片山一文字派は、福岡一文字派の則房が、のち片山に移住し、爾来、此の地で一派は繁栄した。従来、片山なる場所については、備中国とするのが通説であったが、近年、備前国福岡近在の片山ではないかとする説が唱えられ、今後の検討を促している。この派の見どころは、地がねが強く冴え、丁子乱れが福岡一文字派に比して幾分小模様となり、乱れが逆がかり、刃中の足が細かいところなどにある。

 独特な形状から「刺刀(さすが)」「薩摩上げ(さつまあげ)」などと呼称されるもので、その由縁には敵を刺す刀、咽絶ち(のどだち)の略称、小首刀(さすが)と書いて首を刺す為の刀などの諸説がある。通常、刀剣を磨り上げる際は、茎の方から行うものであるが、これは切っ先の側を切り取る方式となる。「薩摩上げ(さつまあげ)」の文字通りに、日本列島を太刀に例えれば最南端の薩摩が切っ先に相当する。切っ先の方を棟側から斜めに切り落とし、刃側を棟の方に打ち曲げて切っ先を作るので帽子は必ず焼詰めとなる。その特徴として、鎌倉時代の備前物を仕立て直したものが比較的に遺されており、在銘では、一文字助真、備前三郎国宗に類例がみられる。

 本作は、無銘ながら片山一文字に極められたもので、珍しい刺刀の形状となっている。茎も尻を切にした慶長上げにて鑢も丁寧にかけられており、入念に刺刀に仕立て直されたであろうことが窺い知れる。刺刀には備前物の名品を仕立て直したものが多いが、本作もそれに漏れず元来は堂々とした備前一文字派の太刀であったものと推察される。研磨が古いこともあり、地鉄の杢目が鎬地にもよく表れており、淡く乱れ映りが立ち、古刀の魅力溢れるものとなっている。

 黒呂色塗鞘小サ刀拵も、金具も美濃でまとめた数寄者好みの一品にて、刀身の品位をより高からしめている。

備考

指裏のハバキ元などの数ヶ所に小傷がみられます。

鞘の塗りにわずかに剥落があります。

刺刀1
刺刀2
刺刀3
刺刀4
刺刀5
刺刀6
刺刀7
刺刀8
刺刀9
刺刀10
刺刀11
刺刀12
刺刀13
刺刀14