藻柄子宗典

保存刀装具 NBTHK Hozon Paper

No.B00069

桐箱

     売 約 済

竪長さ : 7.9cm   横長さ : 7.8cm  耳の厚さ : 0.4cm

画題

合戦図

: 近江国 (滋賀県)

時代 : 江戸時代中期

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀装具鑑定書

平成04年07月14日

藻柄子入道宗典製

江州彦根住

 

丸形、鉄地、鋤出高彫象嵌色絵、角耳小肉、両櫃孔

説明

 藻柄子宗典は近江国を代表する金工で、手間をかけた彫りに、華やかな象嵌を施した独特な手法を発案し、近江彫とも呼ばれ、その濃密な彫りは天下に好評を博した。宗典の作には肉彫透しのものが多く見受けられるが、時折このような出来の優れた高彫色絵の板鐔や赤銅地の作も経眼される。

 本作は、源平合戦における屋島の戦いの一場面:錣曳図(しころびき)にて、薙刀を持ったのが平家の大将:悪七兵衛景清、逃げる侍は源氏の三保谷十郎国俊である。景清が国俊の兜の錣をつかみ、引きちぎり、折れた太刀を持って逃げる国俊と景清の間には、折れた太刀の切っ先が彫られ臨場感が感じられる。裏は、松の下に錣のなくなった兜を置き、どこからか探してきた太刀を手にして再び戦いにのぞむ国俊であろうか。両者の顔は銀と素銅の色絵、甲冑と根笹は華やかに金色絵。傍らの松は素銅の上に金色絵を施して豪華。下方では、桜の花びらが風に散り川の水面を流れてゆくという、殺伐とした合戦の中にも優雅さがどことなく漂う。

藻柄子宗典1
藻柄子宗典2
藻柄子宗典3
藻柄子宗典4
藻柄子宗典5
藻柄子宗典6
藻柄子宗典7
藻柄子宗典8

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