廣木弘邦

無鑑査 Mukansa

No.A00405

白鞘  金着二重ハバキ

      売 約 済

刃長 : 49.2cm  (1尺6寸2分強) 反り : 1.0cm  (2分)

元幅 : 3.2cm 元重 : 0.6cm

登録証

神奈川県教育委員会

平成02年11月20日

: 神奈川県

時代 : 現代 平成二年 1990年

鑑定書

相州住弘邦造

平成二年二月日

形状

刃文

 

帽子

彫物

平造、庵棟、身幅広め、重ね尋常に、寸が大きく伸びて、反りつく。

板目よく錬れて、処々柾がかり、地沸つき、地景入り、淡く映りたつ。

浅くのたれごころを帯びた広直刃を基調に、小互の目交じり、足・逆足よく入り、総体に逆がかり、匂本位に小沸つき、細かな砂流しかかり、匂口冴える。

直ぐに小丸に短く返り、先掃きかける。

表:二筋樋を、裏:棒樋を丸留する。

生ぶ、先浅い栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔一。

説明

 廣木弘邦刀匠は、本名を広木順一といい、昭和23年8月4日、福岡県に生まれる。幼少頃より父の広木国広刀匠に強く影響を受け、人間国宝:隅谷正峯刀匠に師事する。昭和43年、文化庁より作刀承認を得る。昭和48年、神奈川県厚木市に鍛刀場を開設する。平成8年、(財)日本美術刀剣保存協会の無鑑査に認定される。独自の地鉄の研究を重ね青江写しを得意としている。第4回刀文協新作日本刀展出品を最後に、平成25年5月、65歳で死去される。

 この脇指は、平造、庵棟に身幅を広めにとり、重ね尋常に、寸が大きく伸びて、反りが浅くついた姿形を示す。地鉄は、板目がよく錬れてつみ、処々柾がかり、地沸つき、地景入り、淡く映りたつ。刃文は、浅くのたれごころを帯びた広直刃を基調に、小互の目交じり、足・逆足よく入り、総体に逆がかり、匂本位に小沸つき、細かな砂流しかかり、匂口冴える。姿形や地刃の出来口より、南北朝時代の備中青江の名工:次直・次吉らに私淑したものであろうか。青江写しは、廣木刀匠のもっとも得意としたところで、よく錬れた地鉄は精良で少しく柾がかり映りが良くたっている。刃文は、如何にも青江らしく匂口がキリッと締まった直刃を基調とし、小互の目を交え、足・逆足がよく入り、ささやかな砂流しがかかる。表裏の二筋樋・棒樋も南北朝時代のものらしく棟方にぐっと寄り、樋先が下がり、姿ともよく調和している。

備考

無鑑査

廣木弘邦1
廣木弘邦2

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