藤本真光

平成元年新作名刀展 入選作品

No.A00373

白鞘  金着太刀ハバキ

      売 約 済

刃長 : 77.1cm  (2尺5寸4分) 反り : 3.0cm  (9分半)

元幅 : 3.35cm 先幅 : 2.4cm 元重 : 0.85cm 先重 : 0.55cm

登録証

岡山県教育委員会

平成元年年04月25日

: 岡山県

時代 : 現代 平成元年 1989年

鑑定書

備中国藤原真光作之

平成元年二月吉日

形状

 

刃文

帽子

彫物

鎬造、庵棟、身幅広め、重ね厚く、腰反りつき、中鋒詰まりごころ。

板目つみ、地沸つき、地景入る。

丁子を主調に焼き高く華やかに乱れ、わずかに互の目・小互の目交じり、足・葉よく入り、匂い本位にわずかに小沸つき、砂流しかかり、腰元に小さな飛焼を交える。

焼き深く、小さく乱れ小丸に返り、先掃きかける。

表裏に棒樋を掻き流す。

生ぶ、先栗尻、鑢目筋違、目釘孔一。

説明

 藤本真光刀匠は、本名を真吾といい、岡山県で代々の刀鍛冶の家に生まれ、祖父に初代:神明入道秀光(藤本源太郎)、父に二代:神明入道秀光(藤本昭)、兄に藤本義久(藤本和久)がいる。郷土の林原グループによるメセナ活動支援を受けた林原刀剣鍛錬場に於いて鍛刀に励み業を磨く。作風は、鎌倉時代の華麗な備前伝を意識し華やかな丁字乱れの再現し、新作名刀展において優秀賞など多数受賞する。

 本作は、腰反りがたかくつき、中鋒が詰まりごころとなった猪首鋒に結ぶといった鎌倉時代中期の豪壮な太刀姿をしめす。地鉄は、板目がよく詰んで、地沸がつき、地景入る。刃文は、丁字乱れを主とし、房の大きな大丁子や、丁子と丁子が重なり合い重花状となり、総じて焼きが高く華やかとなっている。これほどに焼刃の高い刃文を連続的に焼いているにも拘わらず、焼刃には一つとして破綻が無く、藤本刀匠の技量の高さが窺い知れる。腰元の焼刃を意図的に低くし、小さな飛び焼きを交えているところから、福岡一文字派の名物「山鳥毛」(国宝)を意識したものであろうか。さすがに平成元年、新作名刀展において入選を受賞した作品で、研磨・白鞘・ハバキなども最上のものとなっている。

備考

藤本真光1
藤本真光2
藤本真光3
藤本真光4

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