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特別保存刀剣 NBTHK Tokubetsu Hozon Paper |
No.A00277 |
白鞘 金着一重ハバキ |
売 約 済 |
刃長 : 76.4cm (2尺5寸2分強) 反り : 1.6cm (5分) 元幅 : 3.0cm 先幅 : 1.95cm 元重 : 0.65cm 先重 : 0.5cm |
登録証 : 群馬県教育委員会 昭和26年09月18日 |
国 : 薩摩国 (鹿児島県-西部) 時代 : 江戸時代後期 明和8年 1771年 |
鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣鑑定書 平成23年02月25日 |
銘 : (菊紋) 薩州住伊勢守清方七十三歳作 明和八年辛卯十月吉日 |
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形状 :
鍛 : 刃文 :
帽子 : 茎 : 鎬造、庵棟、身幅尋常、重ね厚め、長寸にて、先反り浅くつき、鎬筋やや高く、平肉つき、中鋒となる。 板目よく錬れてつみ、部分的に柾がかり、地沸微塵に厚くつき、地景入る。 浅い小のたれを基調に互の目・小互の目交じり、足入り、匂深く、小沸よくつき、処々荒沸風に叢だち、細かに金筋・砂流しかかる。 表は直ぐに、裏はのたれて小丸に返り、先掃きかける。 生ぶ、先栗尻、鑢目勝手下がりに掛け出しに檜垣風、目釘孔一。 |
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説明 : 薩摩国喜入(鹿児島県鹿児島市喜入町)の中村系は、古刀期から連錦とつづき、清左の薩摩長船派に属し、新刀期は六代:清光より始まる。七代:清貞の三男:一平山城守安貞、その子である一平主目首安代を輩出したことで知られている。また、当時としては比較的に多くの鍛錬書を遺している。 十代:伊勢守清方は、九代:清房の長男として、元禄11年9月27日に生まれる。享保7年4月、二十五歳のとき、はじめて独立の作品をものして、藩主に献上したところ、盃をくだされ、青銅百疋と裃一具の引出物があった。延享3年、薩摩藩五代藩主:島津継豊の長男:島津宗信に従い、鹿児島から江戸に出府する。その帰途、同年4月2日、京にて伊勢守を受領、茎に十六葉の菊紋を切ることを許される。寛政2年9月、桜町天皇が伊勢神宮に奉納した刀は、受領のお礼に清方が献上したものであった。 本作は、2尺5寸を超える大柄な体配に、薩摩刀特有の重ね厚く、平肉がついた頑健な造り込みで手持ちがズシリと重く健全であることがわかる。地鉄は、板目が詰んで、地沸が微塵に厚くつき、精美な肌合いとなるが、やはり薩摩らしく部分的に柾が交じる。刃紋は、小のたれを主調に互の目・小互の目を交え、明るい沸がよくつき、総じて荒めで処々叢だっている。一見すると、同系の一平主目首安代に見紛う優れた出来映えをあらわしている。 |
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備考 : 気になるほどではありませんが、部分的にヒケがわずかにあります。 |