近江守助直

特別保存刀剣 NBTHK Tokubetsu Hozon Paper

No.A00275

(附) 茶色塗鞘打刀拵

白鞘  金着二重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 65.4cm  (2尺1寸6分) 反り : 1.5cm  (4分強)

元幅 : 2.8cm 先幅 : 2.0cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.45cm

登録証

東京都教育委員会

昭和51年09月30日

: 摂津国 (大阪府-北西部・兵庫県-南東部)

時代 : 江戸時代中期 延宝8年 1680年

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

特別保存刀剣鑑定書

平成06年04月05日

近江守高木住助直

延宝八年二月日

形状

刃文

 

帽子

彫物

鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、元先の幅差ややつき、浅く反りつき、中鋒となる。

板目よくつみ、地沸微塵に厚くつき、地景入る。

元を直ぐに焼出し、その上は互の目に小のたれ・小互の目交じり、総じて濤欄風となり、足入り、匂深く、小沸よくつき、金筋入り、砂流しかかり、匂口明るく冴える。

直ぐに小丸に返り、先掃きかける。

表裏に棒樋を丸留する。

生ぶ、先入山、鑢目筋違に香包の化粧つく、目釘孔二中一埋。

 

縁頭

 

目貫

茶色塗鞘打刀拵 総長 : 98.0cm

貝尽図、変り形、鉄地、鋤下彫、金銀素銅象嵌色絵、両櫃孔、無銘

高さ:8.2cm 幅:7.7cm 厚さ:0.35cm

白鮫着、黒糸柄巻。長さ:23.3cm

桐に唐草紋図、鉄地、金布目象嵌、無銘(江戸肥後)

高さ:4.2cm 幅:2.5cm

桐紋三双図、赤銅容彫、魚子地、金色絵

説明

 近江守助直は、寛永16年に近江国高木に生まれ、通称を孫太郎と言い、津田近江守助広(二代)の門に学び、後にその妹婿になると伝えている。成業後、近江国高木に帰ったが、師の助広が天和2年に歿したため、その後は大坂に常住したようである。彼の作刀にみる年紀は、寛文8年が最も古く、元禄6年、彼が55歳の時のものが最終である。作風は師:助広の創始した濤欄乱れをよく継承しているが、他に互の目乱れやのたれ・直刃などがあり、そのいずれもが上手で、一般に匂が深く、小沸がよくつき、匂口が明るく冴えるもので、中には助広に迫る作もある。

 この刀は、鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、元先の幅差ややつき、浅く反りつき、中鋒に結ぶ姿に、刃文はは、元を直ぐに焼出し、その上は互の目に小のたれ・小互の目交じり、総じて濤欄風となり、足入り、匂深く、小沸よくつき、金筋入り、砂流しかかり、匂口明るく冴えるといった出来口を示している。師の助広が創始した濤欄刃を破綻無く焼いており、地鉄の精良さ、刃文の匂口が柔らかい点が特筆される。附帯する茶色塗鞘打刀拵も華やかな濤欄刃の作品に調和した豪華なものとなっている。

備考

 

新刀 上々作。

良業物。

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