次郎太郎直勝

特別保存刀剣 NBTHK Tokubetsu Hozon Paper

No.A00228

(附)  黒呂色塗鞘打刀拵

白鞘  金着二重ハバキ

      売 約 済

刃長 : 72.6cm  (2尺4寸弱) 反り : 1.6cm  (5分半)

元幅 : 3.2cm 先幅 : 2.25cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.5cm

登録証

新潟県教育委員会

昭和34年04月15日

: 武蔵国 (東京都・埼玉県・神奈川-東部)

時代 : 江戸時代後期 安政五年 1858年

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

特別保存刀剣鑑定書

平成07年04月14日

荘司次郎太郎藤直勝

安政五年二月日

形状

刃文

 

 

帽子

彫物

鎬造、庵棟、身幅広め、重ね尋常に、先反りつき、中鋒延びごころとなる。

小板目肌よくつみ、総体に柾がかり、地沸厚くつき、地景入る。

片落ち風の互の目乱れを主調に、互の目・角張る刃・尖り刃・小互の目など交じり、総体に逆がかり、足長く入り、葉を交え、匂を敷いて小沸つき、細かに砂流しかかり、焼頭に湯走り風の飛焼を少しく交え、匂口明るく冴える。

表は小さく乱れて直ぐに、裏は直ぐに小丸に返り、先掃きかける。

表裏に棒樋を掻き通す。

生ぶ、先栗尻、鑢目大筋違に化粧つく、目釘孔二。

 

縁頭

 

目貫

黒呂色塗鞘打刀拵 総長 : 104.0cm

雲龍図、丸形、鉄地、鋤下彫、両櫃孔金埋、耳唐草紋象嵌色絵、無銘

高さ:8.0cm 幅:7.7cm 厚さ:0.35cm

白鮫着、黒糸柄巻。長さ:24.0cm

片喰図、赤銅魚子地、高彫、象嵌色絵、無銘

高さ:3.8cm 幅:2.4cm

片喰図、赤銅容彫

説明

 次郎太郎直勝は、大慶直胤の門人で、のちにその養子となり、上州館林の秋元家に仕え、江戸下谷に住した。はじめ上総太郎といい、のちに次郎太郎と称している。彼の歿年は、師父:直胤が歿した翌年の安政5年7月22日であり、享年54歳と伝えている。直勝は、水心子一門で大慶直胤・細川正義に次ぐ実力者であり、また名工でもある。その作風は大別して、相州伝と備前伝とあるが、殊に古作の景光や兼光風の作柄を示した備前伝には、直胤以上に優れたものがある。

 この刀は、身幅がやや広めで、中鋒が延びた造り込みを呈しており、よく詰んだ鍛えに、片落ち互の目乱れを主調に焼き、総体に逆がかり、足がよく入り、匂勝ちに小沸がつくなどの作柄で、上記の如く、直勝が古作兼光に範をとったと想われる作域を示した好個の例である。直勝のこの種の作は、直胤のそれに比して、一般に姿が豪壮で、片落ち風の互の目が大きくなる傾向があり、匂口も明るく冴えたものとなる。本作は正にその通りの出来口を示しており、直胤のこの手の傑作に比肩する優れた出来映えをあらわし、刃中における沸匂の細かな変化や働きが看取されることも特筆される。

備考

新刀 上々作。

 

指表、中程のやや上と腰元に小さな点状の薄錆がみられます。

次郎太郎直勝1
次郎太郎直勝2
次郎太郎直勝3
次郎太郎直勝4
次郎太郎直勝5
次郎太郎直勝6
次郎太郎直勝7
次郎太郎直勝8
次郎太郎直勝9
次郎太郎直勝10
次郎太郎直勝11

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