榎本貞吉

無鑑査 Mukansa

No.A00195

白鞘  金無垢桐家紋ハバキ

     売 約 済

刃長 : 94.6cmcm  (3尺1寸7分弱) 反り : 3.3cm  (1寸1分)

元幅 : 3.5cm 先幅 : 2.75cm 元重 : 0.8cm 先重 : 0.55cm

登録証

静岡県教育委員会

平成02年11月14日

: 静岡県

時代 : 現代 平成2年 1990年

鑑定書

伊豆住湧水心貞吉貞人合作

平成二年十一月吉日 竜泉刻之

形状

 

刃文

 

帽子

 

彫物

鎬造、庵棟、身幅広く、重ね厚く、寸延びて、反りつき、中鋒延びごころの豪壮なる体配となる。

板目つみ、大きめの杢交じり、肌立ちごころに、地沸厚くつき、地景太く入る。

浅いのたれ調に互の目・小互の目交じり、足入り、匂深く、小沸よくつき、金筋入り、砂流しかかる。

直ぐに小丸に返り、先掃きかける。

表裏に棒樋を丸留し、その下に表:真の倶利伽羅を肉彫し、裏:櫃内に滝不動明王を浮彫する。。

生ぶ、先浅い栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一。

説明

 榎本貞吉刀匠は、本名を榎本貞市といい、明治41年に徳島県生まれ、昭和3年、大阪の月山貞勝に師事する。昭和18年、静岡県三島市に移住し、清らかな水が豊かに湧き出す同地に由来するものであろうか「湧水子」、晩年には「湧水心」と号す。新作名刀展において数多くの入選を経て、平成8年に無鑑査に認定される。名工揃いの月山貞勝門においても人間国宝の高橋貞次、月山貞一とは同門であり、鍛えの名人としてその評価が高く、高橋貞次とは、「彫りの貞次、鍛えの貞吉」と並び称された。平成12年、92歳で歿している。作風は、師である月山貞吉の綾杉肌をよく継承し、地鉄のよく錬れた、沸の強い相州伝を得意とする。
 榎本貞人刀匠は、本名を榎本栄七郎といい、昭和29年、榎本貞吉の子として生まれ、師匠である父に師事した。数多くの入選を受賞し今後の活躍が期待される。

 本作は、3尺を優に超える3尺1寸7分弱 (94.6cm)の長寸の榎本貞吉・貞人父子合作の大太刀である。雄壮なる大太刀の姿は迫力があり、鍛えは、板目がよく錬れて、杢が交じり、地沸つき、地景よく入り、さすがに美事である。刃文は、浅いのたれを主調に、互の目交じり、足入り、小沸つき、金筋・砂流しかかり刃中よく働く。また、表には、真の倶利伽羅を肉彫し、裏には櫃内に滝不動王を浮彫りしているが、こちらも入念な彫技にて作品とよく調和している。

備考

無鑑査

榎本貞吉1
榎本貞吉2
榎本貞吉10
榎本貞吉3
榎本貞吉4
榎本貞吉6
榎本貞吉7

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