武蔵大掾是一

特別保存刀剣 NBTHK Tokubetsu Hozon Paper

No.A00174

白鞘  金着二重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 64.2cm  (2尺1寸2分) 反り : 2.0cm  (6分)

元幅 : 3.05cm 先幅 : 2.1cm 元重 : 0.7cm 先重 : 0.55cm

登録証

栃木県教育委員会

昭和26年05月16日

: 武蔵国 (東京都・埼玉県・神奈川-東部)

時代 : 江戸時代期 慶安頃 1648-1651年

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

特別保存刀剣鑑定書

平成11年08月09日

是一(武蔵大掾)

形状

 

 

刃文

帽子

彫物

鎬造、庵棟、身幅広めに、重ねやや厚く、元先の幅差ややあり、先反りつき、寸がやや詰まり、鎬幅がやや広め、中鋒となる。

板目、総体に柾がかり処々流れ、鎬地の柾顕著となり、地沸よくつき、地景入り、鎬筋寄りに乱れ映りたつ。

丁子乱れ、蛙子丁子など交じり、焼き高く華やかとなり、足・葉よく入り、匂い本位に小沸つき、砂流しかかる。

焼麩画く、わずかにたるみ込み小丸に返る。

生ぶ、先浅い栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔一。

説明

武蔵大掾是一は、川上左近といい、生国は近江国蒲生郡石堂村で近江石堂一派に属し、後に江戸に出て江戸石堂派の祖と称されている。出羽守光平、対馬守常光などと共に江戸石堂の名を大いに高め、是一門からは福岡石堂派の是次を輩出している。古作:一文字に範をとって丁子乱れの刃文を得意とし、地鉄、刃中及び鎬などに柾目肌がでる処が古作と相違する。幕末まで連錦は続き、運寿是一が七代目を継いでいる。

 本作は、銘振りより初代:是一が「武蔵大掾」を受領する以前の初期作と鑑せられる。初・二代の代別は存外に易しく、「是」の字における「疋」の第三角目が右下より左上にはね上げる様に切るのが初代であり、右から左へ真横に切るのが二代となる。

 やや寸が詰まり、身幅の広い造り込みは特別な注文に寄るものであろうか。実際に持ってみると手持ちがズシリと重く、平肉がよく残っており、ほぼ製作当時のままの健全さであることを物語っており、茎も殆ど手擦れがなく綺麗となっている。刃文は古作:一文字に倣った丁子乱れ焼き、焼きが部分的に鎬にかかるほどに高く華やかとなっている。是一の初期作に、既にこれほど見事な丁子乱れを完成させており、同工の技倆の高さに感嘆するばかりである。余談ながら、本作と同様の是一二字銘の刀が日光東照宮に所蔵されている。

備考

新刀 上作。

良業物。

 

気になるほどではありませんが、強いていえば数カ所ちいさな鍛え割れがみられます。

武蔵大掾是一1
武蔵大掾是一2
武蔵大掾是一3
武蔵大掾是一4

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