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保存刀剣 NBTHK Hozon Paper  | 
                No.A00154  | 
              
(附) 黒石目地腰刻鞘脇指拵 白鞘 赤銅着一重時代ハバキ  | 
                売 約 済  | 
              
刃長 : 36.0cm (1尺1寸9分弱) 反り : 1.0cm (2分) 元幅 : 2.95cm 元重 : 0.45cm  | 
                登録証 : 栃木県教育委員会 昭和62年05月14日  | 
              国 : 武蔵国 (東京都・埼玉県・神奈川-東部) 時代 : 江戸時代後期 嘉永六年 1853年  | 
                鑑定書 : (公)日本美術刀剣保存協会 保存刀剣鑑定書 平成20年01月28日  | 
              
              
銘 : 氷心子秀世入道 嘉永六年冬  | 
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形状 : 
 鍛 : 刃文 : 
 帽子 : 茎 : 菖蒲造、庵棟、身幅広めに、重ね薄く、鎬筋高く、先に行ってやや張り、先反りつき、ふくら枯れ、長巻を磨上げような姿。 小板目、刃寄り柾がかり流れ、総体に肌立ちごころにて整わず、地沸つき、地景入る。 互の目丁子、尖りごころの刃交じり、総体に逆がかり、足・逆足入り、匂勝ちに小沸つき、総じてムラ沸となり、砂流し幾重にもかかる。 直ぐに小丸に返り、返りやや深い。 生ぶ、先浅い栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一。  | 
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拵 : 鐔 : 
 柄 : 縁頭 : 目貫 : 小柄 : 小柄 : 黒石目地腰刻鞘脇指拵 総長 : 55.2cm 蝙蝠に蜘蛛の巣図、角切木瓜形、鉄槌目地、鋤出彫、金色絵、無銘 高さ:5.4m 幅:4.3cm 厚さ:0.45cm 黒鮫着、白鮫着御納戸色柄巻。長さ:12.6cm 鉄磨地、金平象嵌色絵、高さ:3.8cm 幅:2.2cm 牡丹獅子図、赤銅地容彫、金色絵縦:9.7cm 横:1.3cm 薄図、鉄槌目地、鋤出彫、金色絵 縦:9.7cm 横:1.3cm 家紋図、銘:(菊紋)日本鍛冶宗匠伊賀守藤原金道 縦:22.2cm 横:1.35cm  | 
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説明 : 氷心子秀世は、江戸麻布今里に住し、吉田秀一、田村郡平という。はじめ石堂運寿是一に学ぶと伝え、後に水心子正秀にも指導を受け、水心子正秀の婿、または、二代:水心子白熊入道正秀の婿になる。水心子正秀の晩年には、その代作を多く務め上手であり、作風は水心子正次に似る。信濃の山浦真雄が江戸に出て水心子正秀の門人となった際には、氷心子秀世が鍛刀法の手ほどきをしたという。 この脇指は、菖蒲造りにて、ふくらの枯れた造込みは山浦一門にもみられるとこであるが、本作も特別注文、或いは写しによるものではなかろうか。姿も先にいって、さまで頭が張らず、先反りの少なく、重ねは薄い造込みは鎌倉・南北朝期の長巻直しを想わせる。刃文は、小丁子風が総じて逆がかった備前伝を焼き、水心子正秀が晩年に唱えた復古論に倣ったものであろう。水心子正秀の備前伝は丁子が小さく、2つ、2つ、2つと連れごころになる特徴があり、師の作風をよく踏襲しており、また、水心子一門は総じて刃区の焼きがうるみごころとなり、本作にもその特色が見受けられる。目釘孔を仔細に観察にすると、轆轤(ろくろ)ではなく、古刀期にみられる鏨(たがね)で開けており、氷心子秀世の作品には茎が雉子股形になったものも見受けられ、これらも含めて水心子正秀が唱えた復古論の良き実践者であったといえる。差し込みにて研磨され、製作当時のものとおもわれる時代拵えとハバキが附帯することも好ましい。  | 
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備考 : 新々刀 上作。 研磨済み(差し込み) 
 拵の裏側に、塗りの剥落が一箇所みられます。  | 
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