酒井一貫斎繁政

無鑑査

陸軍受命刀匠、海軍受命刀匠

No. A00132

白鞘  金着一重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 21.2cm  (7寸) 反り : なし

元幅 : 2.1cm 元重 : 0.5cm

登録証

埼玉県教育委員会

平成20年07月10日

: 東京都

時代 : 現代 昭和37年 1962年

 

酒井一貫斎繁政彫同作

昭和三十七年正月吉日

形状

刃文

 

帽子

彫物

平造、庵棟、やや細身・重ね頃合にて、反りのない、上品な短刀姿。

小板目肌つみ、地沸つき、地景入る。

互の目乱れ、足入り、匂本位に小沸よくつき、刃縁幾重にも砂流し入り働き盛んとなる。

先やや大きな互の目を二つ焼き、たるみ込み小丸に返る。

表に彫り口の深い真の玉追い龍、裏に旗鉾を肉彫する。

生ぶ、先栗尻、鑢切、目釘孔一。

説明

酒井一貫斎繁政は、本名を酒井寛といい、明治38年、静岡市音羽町に酒井安次郎(宮口正寿の弟)の三男として生まれる。大正10年、16才で東京に出て、笠間一貫斎繁継の門に入り、約15年の長期にわたり鍛刀・彫刻を修行し、師より「繁」の一時をもらい初銘は「繁正」、後に「繁政」と銘す。昭和8年、従兄弟の宮口靖広(寿広同人)の先手として、靖国鍛錬所に入会する。昭和11年、宮口靖広、竹田定吉とともに靖国鍛錬所を退会、大倉喜七朗男爵が開設した大倉鍛錬道場に移籍する。昭和16年、東京都板橋区に独立鍛刀所を開設。同年、陸軍受命刀匠の認定を受ける。昭和19年、海軍受命刀匠の認定を受ける。昭和56年、(公)日本美術刀剣保存協会の無鑑査に認定される。師である笠間一貫斎繁継と同様に彫物を得意とする。

この刀は、品の良い短刀姿に小板目がよくつみ、互の目乱れに砂流しが幾重にもかかり刃中の働きが見事である。表に真の玉追い龍、裏に旗鉾の彫り口の深い濃密な彫物があり、小振りな短刀ながら格調高い作品となっている。

元来、御守刀であったと思われ、注文銘が年紀の横に切ってあったが現在は消されている。

備考

全体にヒケ、刃先にヒケがみられます。

裏年紀の横に注文銘を除去した痕跡があります。

酒井一貫斎繁政1
酒井一貫斎繁政2
酒井一貫斎繁政3
酒井一貫斎繁政4

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