兼綱

保存刀剣 NBTHK Hozon Paper

藤代松雄先生鑑定書 Mr.Matsuo Fijishiro Paper

No.A00126

(附) 黒呂色塗腰刻鞘打刀拵

白鞘  金着一重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 65.7cm  (2尺1寸7分弱) 反り : 2.4cm  (7分)

元幅 : 3.0cm 先幅 : 2.0cm 元重 : 0.5cm 先重 : 0.4cm

登録証

東京都教育委員会

昭和44年09月04日

: 美濃国 (岐阜県-南部)

時代 : 室町時代後期 天文頃 1532-1553年

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀剣鑑定書

平成20年08月22日

兼綱

形状

 

刃文

 

帽子

鎬造、庵棟、身幅やや広めに、重ねやや薄く、鎬地を削ぎ、約二寸の磨上げながら、先反りつき、ハバキ元に踏ん張りを残し、中鋒となり、手持ちが良い。

小板目つみ、処々柾目ながれ、地沸つき、地景入り、総体に白け映りたつ。

焼きの高い小互の目乱れを主調に、尖り刃交じり、足入り、匂本位に小沸つき、刃縁に湯走りかかり、砂流し交える。

たるみごころに地蔵風に返り、棟焼きに繋ぐ。

磨上げ、先切、鑢目鷹羽、目釘孔三(第三目釘孔が生ぶ孔)。

 

 

目貫

黒呂色塗腰刻鞘打刀拵 総長 : 93.8cm

舞鶴に梅樹図、隅切木瓜形、鉄槌目地、高彫象嵌色絵、耳小丸、両櫃孔、無銘

高さ:8.5cm 幅:8.0cm 厚さ:0.5cm

黒鮫着、黒糸平巻。長さ:23.4cm

萩に薄図、赤銅磨地金平象嵌、無銘(加賀)

高さ:3.9cm 幅:2.3cm

桐鳳凰図、赤銅容彫、金・素銅象嵌色絵

説明

関七流のうち徳永派の兼綱は又四郎兼宣の子で、四郎兵衛尉と号し、文明頃の鍛冶という。関鍛冶の兼綱は何代かいるが、本作は藤代松雄先生の鑑定書にもあるように天文頃に活躍した二代:兼綱と思量される。茎の形状にも、前時代の雰囲気を残しており、鑢目は鷹羽、生ぶ孔である第三目釘孔は轆轤(ろくろ)ではなく鏨(たがね)で空けられ両揉みとなり、茎棟にも小肉がついている。

この刀は、手持ちが良く、如何にも斬れ味の良さそうな作風も関物然とした一振りである。

備考

末古刀 中上作。

 

指表、中程の鎬筋に小傷、上部の鎬地にわずかな石気。指裏、中程の鎬地に石気があります。

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