酒井一貫斎繁政

保存刀剣 NBTHK Hozon Paper

無鑑査

No.A00454

白鞘  銀無垢二重ハバキ

      売 約 済

刃長 : 28.3cm  (9寸4分弱) 反り : なし

元幅 : 2.6cm 元重 : 0.65cm

登録証

東京都教育委員会

平成27年06月20日

: 東京都

時代 : 現代 昭和50年 1975年

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀剣鑑定書

平成28年02月04日

酒井繁政真鍛彫之(花押)

昭和五十年八月吉祥日

形状

刃文

帽子

彫物

平造、庵棟、身幅広め、重ね厚め、寸やや延びて、反りなし。

板目、杢交じり、刃・棟寄り柾がかり、やや肌立ちごころに、地沸厚くつき、地景入る。

小のたれ調に互の目・小互の目交じり、足入り、匂深く、小沸よくつき、金筋入り、砂流しかかる。

のたれ込み、小丸に短く返り、先掃きかける。

表裏とも櫃内に表は火焔不動、裏に倶利伽羅を浮彫する。

生ぶ、先栗尻、鑢目切、目釘孔一。

説明

 酒井一貫斎繁政は、本名を酒井寛といい、明治38年、静岡市音羽町に酒井安次郎(宮口正寿の弟)の三男として生まれる。大正10年、16才で東京に出て、笠間一貫斎繁継の門に入り、約15年の長期にわたり鍛刀・彫刻を修行し、師より「繁」の一時をもらい初銘は「繁正」、後に「繁政」と銘す。昭和8年、従兄弟の宮口靖広(寿広同人)の先手として、靖国鍛錬所に入会する。昭和11年、宮口靖広、竹田定吉とともに靖国鍛錬所を退会、大倉喜七朗男爵が開設した大倉鍛錬道場に移籍する。昭和16年、東京都板橋区に独立鍛刀所を開設。同年、陸軍受命刀匠の認定を受ける。昭和19年、海軍受命刀匠の認定を受ける。昭和56年、(財)日本美術刀剣保存協会の無鑑査に認定される。師である笠間一貫斎繁継と同様に彫物を得意とする。

 本作は、やや大振りな短刀姿に小板目がよくつみ、小のたれ互の目を交えた刃文に刃中には金筋や砂流しの働きが見事である。櫃内に表は火焔不動、裏は倶利伽羅をともに浮彫として彫口の深い濃密な彫物を施している。

 櫃内に火焔不動の構図は名物:不動正宗に埋忠玄琢が彫物を施したものが著名であり、埋忠明寿や弟子の宗長らにもみられる。

備考

無鑑査

酒井一貫斎繁政1
酒井一貫斎繁政2
酒井一貫斎繁政3

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