大刀剣市 カタログ掲載品
左弘安

第14回重要刀剣 NBTHK Jyuyo Paper No.14

No.F00275

白鞘  金着二重ハバキ

      参 考 品

刃長 : 73.8cm  (2尺4寸3分強) 反り : 1.1cm  (3分半)

元幅 : 3.3cm 先幅 : 2.9cm 元重 : 0.6cm 先重 : 0.5cm

登録証

愛知県教育委員会

平成23年05月23日

: 筑前国 (福岡県-北西部)

時代 : 南北朝時代 正平頃 1346-1369年頃

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

重要刀剣指定書

昭和41年04月20日

(無銘) 伝左弘安

形状

 

 

刃文

 

 

帽子

彫物

鎬造、庵棟、身幅広く、元先の幅差目立たず、重ね薄く、鎬筋狭く、反り浅くつき、大鋒となる。

板目に杢・流れ肌交じり、処々大板目を交え、肌立ち、地沸つき、地景細かに盛んに入り、地斑交じり、淡く沸映り風立つ。

互の目乱れに小互の目・小のたれ・小乱れなど交じり、足・葉入り、沸厚くつき、ややむら立ち、金筋・砂流しかかり、処々小さな湯走り状の飛焼交じり、匂口沈みごころとなる。

乱れ込み、突き上げごころに長く返り、先頻りに掃きかける。

表裏に棒樋を掻き流す。

大磨上、先切、鑢目勝手下がり、目釘孔一。

説明

 筑前国左文字は南北朝時代初期に出現し、それまでの古典的な九州物の作風を脱却して、地刃共に明るく冴えて垢抜けした作域を確立したが、その一門の安吉・行弘。吉貞・国弘・弘行・弘安。貞吉らも師風をよく受け継ぎ大いに活躍している。
弘安は、左文字の流れを汲む一門の一人で、行弘の子と伝えている。現存する作刀に正平二十年紀、また「埋忠押形」所載のものに正平十三年紀があり、凡の活躍年代を知ることが出来る。現存する在銘作は短刀に限られ、一門の諸工に比して特に際立った個性を見出し難いが、無銘極めの刀には、左一類と鑑て特に互の目の目立つものがよく見受けられる。

 この刀は、大磨上無銘ながら、身幅が広く、元先の幅差が目立たず、鎬筋が狭く、反り浅く、大鋒となる造込みを呈しており、南北朝期という時代色が反映された形状を示している。鍛えは板目に杢・流れ肌が交じり、処々大板目を交え、肌立ち、地沸がつき、地景細かにさかんに入り、刃文は互の目乱れに小互の目・小のたれ・小乱れ等が交じり、足・葉入り、沸が厚くつき、ややむら立ち、金筋・砂流しがかかり、また帽子は先が尖りごころとなり、強く沸づいてさかんに掃きかけるなどの作柄で、左一類の特色がよく示されている。中でも本作のように互の目が目立つ点から、弘安の所伝は首肯される。鍛えに地景がこまかにさかんに入り、焼刃は厚く沸づいて、刃中の働きも豊富で、地刃に力強さがあり、堂々とした姿形と相俟って覇気が感ぜられる。加えて焼頭に処々湯走り状の飛焼がかかる様もおもしろく、古雅な趣を醸し出しており、同工極めの優品である。

備考

古刀 上作

良業物

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