商品詳細

刀 義一作(吉原義一)

平成六年正月日 (無鑑査)

Katana [Yoshihara Yoshikazu]
無鑑査
Mukansa
No. A00370
白鞘 金着二重鎺

刃長 : 75.1cm  (2尺4寸8分) 反り : 2.2cm  (7分)

元幅 : 3.05cm 先幅 : 2.2cm 元重 : 0.65cm 先重 : 0.5cm

登録証:

東京都教育委員会
平成25年12月10日
国: 東京都
時代: 現代 平成5年 1993年

鑑定書:

銘: 義一作(吉原義一)
平成六年正月日
形状 : 鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、先反りつき、中鋒となる。
鍛 : 板目つみ、地沸つき、地景入り、淡く映りたつ。
刃文 : 丁字乱れを主調に蛙子丁子・互の目など交じり、焼高く華やかに乱れ、足入り、匂勝ち小沸つき、砂流しかかり、匂口明るい。
帽子 : 焼き深く、のたれて尖って返り、先掃きかける。
彫物 : 表裏に棒樋を掻き流す。
茎 : 生ぶ、先栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔一。

説明:

 吉原義一刀匠は、昭和42年に現代刀匠界の名門:吉原一門の吉原義人刀匠の長男として東京に生まれる。叔父に同じく吉原国家刀匠がいる。18歳より父:義人刀匠に入門し、鍛刀の修行を開始する。父譲りの天性の器用さと感性で初出品で努力賞・新人賞を受賞する。平成6年以後、高松宮賞3回、文化庁長官賞3回、他特賞4回と毎年特賞を連続して受賞する。平成16年、36歳の最年少で無鑑査に認定される。作風は、吉原義人刀匠と同様に「吉原丁子」と称される華やかな重花丁字乱れの備前伝を最も得意とする。

 本作は、太刀を想わせる姿形に、焼きの高い華やかな丁字乱れに、蛙子丁子・房の大きな丁子など様々な丁子を交えている。刃文の構成が丁子を主として互の目が少なく、焼きに出入りがあり、鎌倉時代中期の福岡一文字派をねらったものであろう。就中、処々に丁子の房が横に広がり角張った特徴あるものが看取され、これは一文字吉房にまま見受けられるものとなっている。吉原義一刀匠がもっとも得意とする備前伝の作風にて、一文字吉房を彷彿とさせる優刀の一振りとなっている。平成30年(2018)、51歳の若さで没す。

備考:

無鑑査

詳細写真1
詳細写真2
詳細写真3