河内国平

無鑑査 Mukansa

No.A00368

白鞘  金着一重太刀ハバキ

      売 約 済

刃長 : 70.1cm  (2尺3寸1分) 反り : なし

元幅 : 2.4cm 先幅 : 1.6cm 元重 : 0.55cm 先重 : 0.4cm

登録証

奈良県教育委員会

昭和57年09月17日

: 奈良県

時代 : 現代 昭和57年 1982年

鑑定書

河内国平造之

昭和五十七年秋吉日 仙寿之

形状

 

刃文

帽子

彫物

 

切刃造、丸棟、身幅尋常に、元先の幅差ややあり、無反りにて先に行ってわずかにうつむく。

小板目肌総じてつみ、わずかに柾がかり、地沸つき、地景入る。

中直刃、足・葉少しく入り、匂深く、匂主調にわずかに小沸つく。

直ぐに大丸風に焼詰める。

表裏に「朝ぼらけ有明の月とみるまでに吉野の里にふれる」の文字を金象嵌、「白雪」を銀象嵌する。

生ぶ、先栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔なし。

説明

 河内国平刀匠は、十四代河内守国助の次男として昭和16年大阪で出生する。関西大学在学中に考古学者:末永雅雄氏に師事しその薫陶を受け、卒業と同時に宮入昭平氏(人間国宝)の許に入門する。相州伝の修得と共に職人としての教えを叩き込まれ、独立後は高松宮賞を始め受賞を重ねる。独立から12年目、探求心旺盛な氏は次に備前伝を修得するため、既に特賞に名を連ねる技量を有し無鑑査認定を目前にしながら、隅谷正峯氏(人間国宝)の許しを得て、再び入門、両伝を納めることになる。昭和62年にはその備前伝の作刀が文化庁長官賞を受賞、同年無鑑査認定、その評価は揺るぎないものとなる。入門から48年目、約半世紀にわたって不断の高みを求め続けた結果が結実した。

 一方で、末永氏の恩に報いるべく「石上神宮七支刀」や「稲荷山古墳出土鉄剣」「藤ノ木古墳出土大刀」など、古代刀復元も積極的に手掛けられ、また東京芸術大学や母校関西大学から非常勤講師の委嘱を受けての講義や、バルト三国の一つであるリトアニア共和国での公開鍛錬実演など、年々活動範囲が広がっている。

 片や後継者の育成にも余念がなく、現在まで6人の弟子が独立。これらの功績が認められ、奈良県重要無形文化財保持者の認定や、厚生労働大臣卓越技能表彰を受け、さらに氏の人柄を慕って、写真集や小説、果ては漫画まで出版されるなど、斯界にとどまらず河内刀匠に対する評価は年々高まっている。平成26年(2014)、4年ぶりとなる正宗賞を見事な乱れ映りのたつ備前伝の作品で受賞された。入門から48年目、約半世紀にわたって不断の高みを求め続けた結果が結実した。

 本作は、いわゆる奈良時代以前の上古刀の写しで、鎬が棟よりも刃寄りとなり切刃造となるのが大きな特徴となる。地鉄も、上古刀写しによる為か、小板目が精美ななかに、柾がかり、処々流れごころとなる。刃文は、穏やかな中直刃にて、小足や葉が入り、匂が深い。平地には、三十六歌仙の一人である坂上是則が大和国:吉野に於いて詠んだ「朝ぼらけ有明の月とみるまでに吉野の里にふれる白雪」の文字を柳村仙寿師が象嵌を施している。歌意の如く、冬の吉野の里の静寂さ、白雪の明るさを地鉄、刃文でよく表現した作品に仕上がっており、「白雪」のみを銀象嵌とするところが如何にも洒落ている。

 

(参考:刀剣美術 第689号 平成26年-2014 6月号)

備考

無鑑査

河内国平1
河内国平2
河内国平3

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