清水久義

保存刀剣 NBTHK Hozon Paper

No.A00278

白鞘  銀着一重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 22.5cm  (7寸4分) 反り : 内反り

元幅 : 2.1cm 元重 : 0.85cm

登録証

東京都教育委員会

昭和26年03月02日

: 武蔵国 (東京都・埼玉県・神奈川-東部)

時代 : 江戸時代後期 嘉永七年 1854年

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀剣鑑定書

平成23年06月21日

久義造 (清水久義)

嘉永七年正月日

形状

 

刃文

 

帽子

平造、三ツ棟、身幅尋常に、重ね厚く、内反りとなる。

大板目、刃・棟寄りなど総じて柾がかり、肌立ちて、鉄色黒みがかり、地沸厚く、地景太く入る。

中直刃を基調に、少しく小互の目交じり、小足入り、小沸よくつき、細かに砂流しかかる。

直ぐに小丸に返り、先掃きかける。

生ぶ、先栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一。

説明

 清水久義は、相模国小田原に生まれ、清水宗五郎と称す。細川正義の門人にして、左行秀の師匠として著名である。作風として、地鉄は柾目鍛えに、刃紋は細川正義風の丁子乱れ、左行秀風の匂深な広直刃などの両手がある。

 本作は、幕末に流行をみせた所謂「肌物」と呼称されるもので、相州伝の中でも越中則重を意識したものと思量される。地鉄は、杢を頻りに交え、刃寄りなど柾が顕著となり、地景太く繁く入り、肌目がたった肌目となる。刃紋は、直刃を基調に小互の目が少しく交じり、小足入り、小沸がついて、刃と地がからみて、細かな働きが看取される。細川一門は丁子乱れ備前伝が著名であるが、細川正義にも大慶直胤風の相州伝の作品が遺されている。この短刀は、清水久義が相州上工のなかでも越中則重に私淑して、則重独特のひじき肌をあらわし、棟も相州伝のため三ツ棟に作っている。清水久義は、師匠の細川正義、弟子の左行秀があまりに著名のために、どうしてもその影に隠れてしまいがちであるが、経眼する作はいずれも上手であり、本作も清水久義の一作風をよくあらわした優品である。

備考

古研ぎの為、全体にヒケがあり、棟寄りに長めのヒケ、上部の刃先・棟に小錆があります。

清水久義1
清水久義2
清水久義3
清水久義4

刀剣や刀の販売なら日本刀販売専門店つるぎの屋のTOPページに戻る