近江大掾忠広

保存刀剣 NBTHK Hozon Paper

No.A00276

(附) 朱色研出鮫鞘脇指拵

白鞘  銀着一重ハバキ

     売 約 済

刃長 : 50.5cm  (1尺6寸5分半) 反り : 1.2cm  (3分半)

元幅 : 2.8cm 先幅 : 2.0cm 元重 : 0.65cm 先重 : 0.5cm

登録証

東京都教育委員会

昭和26年02月12日

: 肥前国 (佐賀県・長崎県)

時代 : 江戸時代前期 慶安頃 1648-1651年頃

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀剣鑑定書

平成23年06月21日

近江大掾藤原忠広

形状

刃文

 

帽子

鎬造、庵棟、身幅・重ね尋常に、先反りつき、中鋒となる。

小板目肌つみ、地沸厚くつき、地景入る。

中直刃、浅くのたれごころを帯び、匂深く、小沸よくつき、細かに砂流しかかり、匂口明るい。

横手下より刃幅を増し、直ぐに小丸にやや深く返り、返りが棟に寄り、先掃きかける。

生ぶ、先栗尻、鑢目筋違、目釘孔一。

 

縁頭

 

目貫

小柄

朱色研出鮫鞘脇指拵 総長 : 75.0cm

小透かし図、竪丸形、鉄槌目地、片櫃孔、無銘

高さ:7.3cm 幅:6.4cm 厚さ:0.5cm

白鮫着、金茶糸蛇腹柄巻。長さ:17.4cm

三河万歳図、赤銅魚子地、高彫、金・銀・素銅象嵌色絵、干英子野村包教

高さ:3.9cm 幅:2.3cm

黄石公張良図、赤銅容彫、金色絵

三日月に梅樹図、赤銅魚子地、高彫、金・銀色絵、裏哺金 縦:9.5cm 横:1.5cm

説明

 近江大掾忠広は、初代:忠吉の嫡子で、寛永九年父が歿した時は十九歳の青年であったが、同九年から作刀が見られる。これは元来刀匠としての天分と技量を持ち合わせていた事はもちろんであるが、初代:忠広当時の弟子達の協力によって彼を助けたことも大きな力となっている。寛永十八年七月に近江大掾を受領し、元禄六年八十一歳で歿している。この間、作刀歴は六十有余年におよび、肥前刀工中で最も多くの作品を残している。作風は大別して、直刃と丁子乱れの両様があり、いずれも上手である。

 この脇指は、小板目肌がよくつみ、地沸が微塵に厚くついて肥前刀特有の米糠肌状となり、地景が細かに入った鍛えに、刃文は直ぐが浅くのたれて、匂が深く、小沸がよくつき、総体に砂流しがかかるなどの出来口を見せている。彼の直刃の作例で、匂深となり、小沸がよくつきなど、二代忠広の典型的な作域をあらわしている。地刃が品よくまとまった二代忠広の優品であり、匂口もふくよかで潤いがあり、地刃が明るいことも特筆される。

 東京都教育委員会発行の昭和26年登録となっており、三桁台の番号はなかなかお目にかかることが少なく名家に伝わった品であろうか。朱色研出鮫鞘脇指拵も刀身と良く調和した楽しんでいただける一品となっている。

備考

新刀 上々作。

大業物。

 

古研ぎの為、わずかに小錆・ヒケ・鞘あたりがあります。

鞘に年代もののため、少し傷みがあります。

近江大掾忠広1
近江大掾忠広2
近江大掾忠広3
近江大掾忠広4
近江大掾忠広5
近江大掾忠広6
近江大掾忠広7
近江大掾忠広8
近江大掾忠広9
近江大掾忠広10
近江大掾忠広11
近江大掾忠広12
近江大掾忠広13
近江大掾忠広14
近江大掾忠広15

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