池田一秀

保存刀剣 NBTHK Hozon Paper

No.A00219

(附) 黒呂色塗鞘打刀拵

白鞘  銀無垢太刀ハバキ

     売 約 済

刃長 : 73.3cm  (2尺4寸1分半) 反り : 1.8cm  (6分)

元幅 : 2.7cm 先幅 : 1.9cm 元重 : 0.65cm 先重 : 0.5cm

登録証

山形県教育委員会

昭和26年10月16日

: 出羽国 (秋田県・山形県)

時代 : 江戸時代後期 文政十年 1827年

鑑定書

(公)日本美術刀剣保存協会

保存刀剣鑑定書

平成20年08月22日

出羽国庄内住池田一秀入道龍軒

文政十年二月吉日

形状

刃文

 

 

帽子

彫物

鎬造、庵棟、身幅やや細く、重ね尋常、反り浅くつき、中鋒となる。

小板目肌よくつみ、無地風となり、地沸つき、地景入る。

元を直ぐに短く焼出し、その上は頭の丸い互の目丁子を焼頭を揃えて連れて焼き、足長くよく入り、匂深く、匂本位にわずかに小沸つき、ささやかな砂流しかかり、匂口明るい。

直ぐに品よく小丸に返る。

表:腰元に草の倶利伽羅、裏:四ケツ(※ 木偏に厥)(しけつ)に蓮台をともに肉彫する。

生ぶ、先刃上がり栗尻、鑢目筋違に化粧つく、目釘孔一。

 

 

目貫

黒呂色塗鞘打刀拵 総長 : 103.0cm

瑞雲に龍図、木瓜形、赤銅魚子地、高彫、象嵌色絵、両櫃孔、無銘

高さ:7.5cm 幅:6.9cm 厚さ:0.5cm

白鮫着、草木色蛇腹巻。長さ:24.5cm

二匹雨竜図、赤銅魚子地、高彫、色絵、無銘

高さ:7.5cm 幅:6.9cm

龍図、赤銅地容彫、金色絵

説明

 池田一秀は、出羽国飽海郡の鍛冶職であった池田家三代伝兵衛(富一)の次男として生れ、本名を池田清内といい、勝秀、一秀、龍軒と称す。文化2年、山形藩秋元家の抱え工である水心子正秀が庄内来遊の折に門人となり鍛刀の技を会得する。同年 庄内藩酒井家に召出されて3人扶持を給され鶴岡に居住、のちに水心子正秀の高弟:水生子昭秀を招いて近郊:井岡で修業する。文政2年、同じく水心子門人で米沢藩の刀工:加藤国秀について技を磨き、文化5年、剃髪して「龍軒」と号し、同7年、一代御職人、加増を重ねてのち10人扶持となる。天保十二年五月、六十九歳にて没し、鶴岡禅竜寺に葬られる。

 本作は、やや細身ながら長寸の優美な刀姿に、地鉄は、小板目肌よくつんでいる。刃文は、一秀が得意とした独特な頭の丸い互の目を連れて焼き、匂口深く、明るく冴え、刃中には細かな砂流しが働いている。彫物は表に草の倶利伽羅、裏に四ケツ(※ 木偏に厥)(しけつ)をあらわし、刀身ともよく調和している。龍軒銘は、一秀が晩年に入道して龍軒と号したことに由来し、晩年の作として広く知られ、出来の優れたものが多い。彼の得意とした互の目乱れを破綻なく焼き、草の倶利伽羅の彫技も巧みであり、水心子一門の技量の高さが窺い知れる。

 附帯する拵は、金具は古いものであるが、現代になって製作されたものとなっている。彫物の倶利伽羅(剣巻龍)にあわせて、金具を全て龍図とし数寄者の好みにより製作されたものであろう。

備考

新々刀 中上作。

池田一秀1
池田一秀2
池田一秀3
池田一秀4
池田一秀5
池田一秀6
池田一秀7
池田一秀8
池田一秀9
池田一秀10
池田一秀11
池田一秀12
池田一秀13

刀剣や刀の販売なら日本刀販売専門店つるぎの屋のTOPページに戻る